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「ChatGPTを使えば、マニュアル作成を楽にできるのではないか」と考えたことはないでしょうか。
生成AIの活用が広がり、マニュアルや手順書づくりにChatGPTを利用する企業も増えています。一方で、実際に使ってみると「思ったほど使える文章にならない」という声も少なくありません。
本記事では、ChatGPTでマニュアルを作る5つの手順と、つまずきやすい4つの落とし穴、回避の工夫を解説します。
目次
ChatGPTで作れるマニュアルの範囲
ChatGPTでマニュアルを作る5つの手順
ChatGPTのマニュアル作成でつまずく4つの落とし穴
落とし穴を避ける3つの工夫
自社だけでは難しいと感じたら
よくある質問(FAQ)
まとめ
結論として、ChatGPTでマニュアルの「下書き」は作れます。一方、そのまま配布できる「完成版」まで任せるのは難しい、というのが実務的な評価です。
まずは、ChatGPTに任せられる範囲を確認しましょう。
ChatGPTには、形態や粒度がばらばらな情報を整理し、文章に仕立てる力があります。業務メモや打ち合わせの記録を渡せば、マニュアルの構成案や本文の下書きが短時間で手に入ります。
ただし、出力された文章には、事実と異なる記述や現場に合わない表現が混ざることがあります。業務内容を知る担当者が確認し、仕上げる工程まで、セットで計画しておきましょう。
ChatGPTが得意なのは、次のような「材料を形にする」作業です。
一方、「この業務はどこからどこまでか」といった業務範囲の特定や区分けは苦手です。ベテランの頭の中にある暗黙知(言語化されていないノウハウ)も、ChatGPTからは聞き出せません。渡された情報の範囲でしか書けないためです。
AI全般の実力と限界、4通りの作り方の比較は、次の記事で詳しく解説しています。
関連記事:
AIでマニュアル作成はどこまでできる?2026年現在の実力と限界を解説
ここからは、ChatGPTでマニュアルの下書きを作る手順を、プロンプト(指示文)の例とあわせて紹介します。
最初に、「どの業務の」「誰が読む」マニュアルかを決めます。対象が曖昧なままChatGPTに依頼すると、誰に向けた文章かわからない下書きになってしまいます。
たとえば、「経理の月次処理を、入社1年目の担当者向けに」といった具合です。業務の範囲と読み手のレベルを、ひとことで言える状態にしておきましょう。
次に、ChatGPTに渡す材料を集めます。既存の業務メモ、研修資料、業務画面のキャプチャ、担当者へのヒアリングメモなどが材料になります。
ChatGPTの出力の質は、渡す材料の質でほぼ決まります。材料が足りないまま依頼すると、どの会社にも当てはまる一般論だけの下書きが返ってきます。
材料がそろったら、ChatGPTへ目次案の作成を依頼します。本文の前に全体構成を先に固めることで、書き直しの手戻りを減らせます。
あなたは業務マニュアル作成の専門家です。
以下の業務メモをもとに、入社1年目の担当者向け「経理月次処理マニュアル」の目次案を作ってください。
・章立ては3階層まで
・作業の時系列に沿って並べる
【業務メモ】(ここに材料を貼り付け)
出力された目次案が実際の業務の流れと合っているかを担当者が確認し、必要に応じて修正してから次に進みましょう。
目次が固まったら、章ごとに本文の作成を依頼します。一度に全文を出力するより、章単位で進めるほうが内容を確認しやすく、品質も安定します。
確定した目次のうち「第2章 請求書の処理」の本文を書いてください。
・です・ます調で、一文は60字以内
・手順は番号つきリストで、1手順1操作
・注意点は「注意:」として手順の直後に入れる
【第2章の材料】(ここに材料を貼り付け)
文体・一文の長さ・手順の書き方といった表記のルールをプロンプトで指定すると、決まった文体・表記で統一された下書きを出力できます。
最後に、出力された下書きを人が確認します。チェックの観点は主に3つです。
マニュアルに誤りがあると、そのまま業務ミスにつながります。業務内容を知る担当者の確認を、必ず工程に組み込みましょう。
手順そのものはシンプルですが、実際に試した企業がつまずくポイントには共通点があります。フィンテックスがこれまでのご相談で伺った失敗談をもとに、代表的な4つを紹介します。
ChatGPTは、事実かどうかにかかわらず「もっともらしい文章」を生成します。実在しない機能の説明や、実際と異なる手順が、自然な文章のまま紛れ込むことがあります。
読んだだけでは誤りに気づきにくいのが、怖いところです。下書きの正誤はChatGPT自身では保証できないと考え、事実確認を前提に使いましょう。
文章は整っているのに、現場では役に立たない。ChatGPTで作ったマニュアルへの不満で、もっとも多いパターンです。
原因の多くは、材料の不足にあります。業務のコツや例外時の判断基準といった暗黙知は、業務を熟知したベテランの頭の中にあり、資料には書かれていません。ChatGPTは自分から聞き出せないため、渡されなかった暗黙知はそっくり抜け落ちます。
実際に多いのは、「当たり前にやっていることが新人にはわからない」とベテラン本人が気づいていなかった、というご相談です。本人が書いた引き継ぎメモだけでは、暗黙知は拾いきれないのです。
マニュアルの材料には、社内の業務情報や顧客情報が含まれます。対策をせずにChatGPTへ貼り付けると、入力内容がAIの学習に使われ、情報漏えいにつながるおそれがあります。
最低限、次の2点を守りましょう。
また、担当者ごとの判断に任せず、入力してよい情報の範囲を社内ルールとして文書化することが大切です。
複数の担当者がそれぞれの手法でChatGPTを使ってマニュアルを作成すると、章ごとに文体や粒度にばらつきのあるマニュアルになります。担当者によってプロンプトが違えば、出力される下書きの品質がばらついてしまうためです。
また、初版はできたものの、業務やシステムの変更に更新が追いつかず、放置されてしまう例も目立ちます。「古いから使われない」と言われる状態になると、マニュアル自体への信頼も失われてしまいます。ChatGPTで楽になるのは、下書きの工程です。更新の仕組みづくりは別の課題として残ることを押さえておきましょう。
4つの落とし穴の多くは、事前のひと工夫で避けられます。マニュアル作成の実務でも使われている、3つの工夫を紹介します。
落とし穴2(一般論だけのマニュアルになる)への対策は、暗黙知を先に言葉にしておくことです。ChatGPTへ依頼する前に、材料へ加えておきましょう。ベテランへのヒアリングでは、作業の流れだけでなく「この場合はA、この場合はB」という判断の分岐条件まで聞き出します。
このとき、ベテラン本人がマニュアルにまとめるより、あえて業務を知らない第三者が聞き役になるほうが効果的です。本人には当たり前すぎて省略してしまうことを、素朴な質問が引き出してくれます。フィンテックスのマニュアル作成代行が暗黙知の言語化を得意とするのも、この第三者ヒアリングを技術として磨いてきたためです。
関連記事:
業務の構造化とは何か?マニュアル整備から始めるAI活用の道筋
落とし穴4(品質のばらつきと更新不足)には、「型」の共有が有効です。目次の構成テンプレートと文体・用語の表記ルールを決めて社内で共有します。更に、ChatGPTに入力するプロンプトを統一して全員が同じ指示文でChatGPTを使うようにします。
更新時にも同じ「型」を使用すれば、担当者が変わっても構成や文体をそろえることができます。型を一度作って共有しておけば、更新時だけではなく、別のマニュアルにも使い回せる資産になります。
落とし穴1(もっともらしい誤り)と落とし穴3(機密情報の入力)への対策は、体制づくりです。「ChatGPTは下書きまで、仕上げと確認は人」という分業を、最初から計画に組み込みます。あわせて、入力してよい情報の範囲と、事実確認の担当者を決めておきましょう。
「AIを使えばすべて自動でできる」という期待のままでは、確認工程が計画から抜けます。結果として、誤りの残ったマニュアルが配布されてしまいます。
ここまでの手順と工夫は、社内だけでも実践できます。一方で、「ヒアリングまで手が回らない」「型を作る時間がない」という場合は、外部の力を借りるのも選択肢です。
フィンテックスのAI活用型マニュアル作成代行「ハナスマ」は、マニュアルのプロによる50分のヒアリングとマニュアル作成専用AIエージェントを組み合わせた、「話すだけで作れる」マニュアル作成サービスです。価格は30万円(税別)〜、納期は1〜2週間が目安です。
電子契約ツール導入に伴う業務手順の見直しとマニュアル化に課題を抱えていました。マニュアル整備専任の担当者を確保できない事情もあり、AI活用型の作成代行を採用。ヒアリング1回(約50分)から2週間で納品。新たな業務手順の標準化と周知を、マニュアル化により効率的に実践しました。
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マニュアル作成を外注する際の費用相場を徹底解説
マニュアル作成代行とは?外注するメリット・デメリットを解説
A:作れるのは下書きまでです。もっともらしい誤りや現場に合わない表現が残るためです。業務を知る担当者のチェックと文章の仕上げを経て、はじめて完成といえます。
A:下書きの作成自体は無料版でも可能です。ただし、業務情報を入力する場合は、入力データが学習に使われない設定やプランを確認してから使いましょう。会社としての利用ルールを先に決めることが大切です。
A:氏名などの個人情報や、顧客から預かった機微な情報はそのまま入力しないようにしましょう。伏せ字にしてから渡す、学習への利用をオフにするといった対策が前提です。
A:表記ルールや構成を指定するプロンプトで、ばらつきは大きく抑えられます。ただし、材料に含まれない暗黙知までは補えません。プロンプトの工夫と材料の準備は、セットで考えましょう。
ChatGPTでのマニュアル作成は、「下書きを任せて、人が仕上げる」使い方であれば十分実用的です。
つまずきやすいのは、①もっともらしい誤り、②暗黙知の抜け、③機密情報の入力、④品質のばらつきと更新、の4点です。暗黙知の言語化、型の準備、分業体制の3つの工夫で、多くの課題はクリアできます。
まずは身近な業務を1つ選び、既存の資料を集めるところから試してみましょう。
フィンテックスでは、暗黙知の言語化をはじめとする業務マニュアル作成を得意としています。ChatGPTを試したものの、思うようなマニュアルが作れなかった、何から始めたらいいのかわからないといった課題をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
※本記事のセキュリティ・個人情報に関する記述は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を構成するものではありません。個別の法令解釈や対応については、専門家にご相談ください。
フィンテックスは1987年の創業以来、500社以上の業務マニュアル・操作マニュアル制作を支援してきたマニュアル作成の専門会社です。
提供しているサービスは大きく4つです。
業務マニュアル作成:
オフィス業務、店舗運営、コールセンター業務など、企業の多様な業務を対象に、ヒアリングから設計・執筆・編集・運用までをワンストップで対応します。
操作マニュアル作成:
システム・アプリケーション・機器の操作マニュアルを、エンドユーザーのリテラシーに合わせて設計・制作します。
マニュアルコンサルティング:
マニュアル整備の方針設計、運用体制の構築、マニュアル整備の基本ルールやテンプレートの整備など、自社で運用していくための仕組みづくりを支援します。
かんたんマニュアル作成(ハナスマ):
AIとマニュアル専門ライターが連携し、50分のヒアリングをもとに業務マニュアルを作成するサービスです。「まずは形にしてみたい」「予算を抑えて着手したい」という方に向けて設計したサービスです。
「マニュアルを作成したい」「AIでマニュアルを作ってみたものの、うまくできない」といったお悩みのある方は、フィンテックスへお気軽にご相談ください。
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フィンテックスのAI活用に対する考え方
マニュアル作成の枠を超えたご支援事例を紹介
監修者

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)
<略歴>
フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。
金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。
趣味は茶道。
月刊エコノミスト・ビジネスクロニクルで取材していただきました。ぜひご覧ください。
https://business-chronicle.com/person/fintecs.php
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