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業務マニュアル業務改善

業務プロセスとは?ビジネスシーンで重要なプロセス改善のコツを解説!

業務の効率化や生産性の向上は、企業にとって常に重要な課題であるといえます。それらを解決するためには、「業務プロセス」の全体像と流れを把握し、現状の課題を見つける必要があります。

この記事では、業務プロセスの基本的な考え方から、改善のためのステップ、そして業務マニュアルによる定着の重要性まで、実務に役立つ情報をわかりやすくご紹介します。業務の効率化や属人化の防止を目指している方におすすめの内容です。ぜひ最後までご覧ください。

マニュアル作成のコツ

目次
業務プロセスとは何か
業務プロセスの全体像を把握しよう
業務プロセス改善の基本ステップ
業務マニュアルによるプロセス改善の促進
まとめ

業務プロセスとは何か

業務プロセスとは、営業や経理など、複数の業務の流れや関わりのことを表します。それぞれの業務のつながりを把握することで、効率的な運営や改善のヒントを得ることができます。

プロセスの定義と基本的な考え方

「プロセス」とは、目的を達成するための一連の手順や作業を指します。業務においては「請求処理」「商品発送」「クレーム対応」など、始まりから終わりまでの流れが該当します。

重要なのは、プロセスが単なる作業の並びではなく、成果に向けて組まれた流れであることです。どのように作業がつながり、何を生み出しているかを理解することが、業務の改善や標準化のスタートラインといえるでしょう。

業務におけるプロセスの具体例

プロセスは業務ごとに異なります。たとえば、営業では「アポイント取得 → 商談 → 契約書作成 → 成約 → フォロー」、経理では「経費申請 → 承認 → 精算 → 会計ソフト入力」などがあげられます。

このように業務の流れを把握することで、どこに課題があるか、どの部分に時間がかかっているかなどがわかります。

なぜプロセスを明確にする必要があるのか

業務におけるミスや属人化の多くは、プロセスが不明確であることに起因します。プロセスを意識して見える化することで、誰が何をしているのか、どのように業務が流れているのかを明確にできます。それによって、トラブル防止や業務の安定につながり、後述する業務マニュアルの整備にも効果を発揮します。

業務プロセスの全体像を把握しよう

業務改善に取り組むためには、まず自社の業務プロセスがどのように構成されているかを理解することが大切です。種類や構造を把握することで、改善の優先度や方法を検討しやすくなります。

業務プロセスを3つに分ける「主要・支援・管理プロセス」

業務プロセスは「主要プロセス(Main Process)」「支援プロセス(Support Process)」「管理プロセス(Management Process)」の3つに分類されます。

  • 主要プロセスは、顧客に価値を提供する業務(例:販売、商品開発など)で、企業の競争力に直結します。
  • 支援プロセスは、主要プロセスを支える間接業務(例:人事、IT、総務など)です。
  • 管理プロセスは、経営や運営全体に関わるルールや戦略を扱います。

このように整理することで、業務の全体像がわかりやすくなり、改善対象の優先順位もつけやすくなります。

入力から出力までの流れを意識する

業務プロセスは「入力 → 処理 → 出力」の流れで成り立っています。

たとえば受注業務であれば、「注文を受ける(入力)」→「処理を行う」→「出荷指示を出す(出力)」という流れになります。このように、各工程を流れとして捉えることで、業務の無駄や課題が発見しやすくなります。

プロセスにおける関係者・部署の役割

多くの業務プロセスは複数の部署や担当者が関与しており、それぞれの役割を明確にする必要があります。とくに部門間での連携が弱い場合、業務の停滞やミスが発生しやすくなります。

誰がどの工程を担い、どこで引き継ぎが行われているかを整理することで、チーム全体の動きが見えやすくなり、ミスの防止につながります。

改善対象を特定するためのプロセスマップとは

プロセスマップとは、企業の業務の流れ全体を図で表したものです。フローチャート形式で工程を整理することで、各業務プロセスの関連や担当部署の役割がすぐに理解できます。

プロセスマップは改善ポイントを見つけやすくするだけでなく、業務フロー図として、業務マニュアルの作成時にも役立ちます。

業務プロセス改善の基本ステップ

業務プロセスを改善するには、段階的に現状を分析し、課題を明確にしてから対策を実行することが重要です。ここでは、プロセス改善に取り組む際の基本的な手順をご紹介します。

Step1:現状の見える化と課題の洗い出し

まずは、業務の全体像を見える化することから始めましょう。プロセスマップを作成すれば、業務の関連性や担当部署の役割など、現状を把握しやすくなります。全体の業務フローを整理し、各工程の所要時間や担当者、使われているツールなどを見える化することで、作業の重複や属人化などの改善点を洗い出すことができます。

Step2:改善目標数値の設定

次に、「どのような状態を目指すのか」という最終目標を、KGI(重要目標達成指標)として設定します。たとえば「月の作業時間20%削減」「製品不良率の3%削減」といった定量的な目標がこれにあたります。

そこからさらに、KGI達成のための中間指標として、業務プロセスごとにKPI(重要業績評価指標)を設定します。業務プロセスの実績数値をKPIと比較することで、具体的な改善策の立案がしやすくなります。

Step3:改善策の立案と実行

設定した目標達成に向けて、業務プロセスの具体的な改善策を考えます。工程の省略、業務分担の見直し、自動化ツールの導入などがよくある手法です。

改善策を実行する前に、テスト的に小さく始めると、無理のない形で現場に導入しやすくなります。改善は実行可能性を重視することがポイントです。

Step4:効果検証と継続的改善

改善策を実施したあとは、改めてKPIと実績を比較して、効果を検証しましょう。目標に達していない場合は、原因を分析し、場合によっては改善策を練り直す必要があります。

改善は一度で終わるものではありません。定期的に振り返りを行い、継続的に見直していくことで、組織の業務力を高め続けることができます。

業務マニュアルによるプロセス改善の促進

業務プロセスの改善を現場に定着させるには、改善内容を整理し、誰でも実行できる状態にする必要があります。そこで有効なのが「業務マニュアル」の整備です。標準化や教育の観点からも、マニュアルは改善活動と相性のよいツールといえます。

プロセス改善にもたらす効果

改善後の業務をマニュアル化すると、作業の再現性が高まり、誰が行っても一定の品質で業務を遂行できるようになるので、ミスや属人化の防止にも効果があります。

また、「いつ、誰が、どのように」業務を行うのかがマニュアルによって明文化されるので、プロセスのムダやムラが解消され、業務効率の改善につながります。

業務標準化にもたらす効果

改善の成果を持続させるには、業務手順や対応ルールを標準化することが欠かせません。「処理手順の変更」や「省略した工程の対応方法」などをマニュアルに記載し、現場内で共有しやすくすることがポイントです。
これにより、標準化を一時的なものにせず、業務の中に根付かせることができます。

プロセスごとのマニュアル化のポイント

すべての業務を一度にマニュアル化するのは現実的ではありません。まずはミスが起こりやすい作業や、新人が戸惑いやすい工程など、優先度の高い部分から着手するのがおすすめです。

内容は簡潔かつ具体的にまとめ、フローチャートや図を加えることで、誰にとってもわかりやすいマニュアルになります。

マニュアル整備を外注するという選択肢

リソースが足りない、あるいは質を重視したいときには、マニュアル作成を外部に委託するのも有効です。第三者の視点が加わることで、より客観的で整理されたマニュアルを期待できます。

まとめ

業務プロセスとは、業務の流れやつながりを体系的に捉えたもので、業務の効率化や品質向上に欠かせない視点です。現状を見える化し、課題を洗い出して改善に取り組むことで、無駄の削減や業務トラブルの防止につながります。

そして、改善した内容を現場に定着させるには、業務マニュアルの整備が重要です。マニュアルによって業務が標準化され、誰でも同じ手順で対応できるようになります。結果として、属人化の防止や教育の効率化にもつながります。

フィンテックスでは、業務マニュアルの作成を通じて、業務プロセスの整理・体系化を支援しています。社内だけで整備が難しいときや、改善内容をしっかりと形に残したいときは、ぜひご相談ください。

フィンテックスでは各種業務マニュアルの作成を行っているので、ぜひご相談ください。

マニュアル作成のコツ

監修者

監修者の写真

中丸 貴仁

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)

<略歴>

フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。 金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。 趣味は茶道。
月刊エコノミスト・ビジネスクロニクルで取材していただきました。ぜひご覧ください。
https://business-chronicle.com/person/fintecs.php

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