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企業の業務を安定させるために欠かせないのが「標準化」です。特定の担当者にしか業務の進め方がわからない状態では、引き継ぎが滞ったり、品質にばらつきが生じたりします。
こうした課題を防ぐために役立つのが「SOP(標準作業手順書)」です。製造業だけでなく、サービス業、金融、医療、ITなどさまざまな業界で導入が進んでいます。
この記事では、SOPの意味やマニュアルとの違い、作成手順のポイントを、マニュアル制作の専門家であるフィンテックスの視点でわかりやすく解説します。
目次
SOP(標準作業手順書)とは
マニュアルとの違い
SOPの作成手順とポイント
まとめ
SOPとは、業務を一定の品質で実行するために必要な手順を明文化した文書です。組織全体で「誰がやっても同じ成果を出せる」状態をつくることを目的としています。
SOPは「Standard Operating Procedures」の略で、直訳すると「標準作業手順書」です。業務の進め方を詳細に示すことで、担当者間のばらつきをなくし、安定した品質を保ちます。
たとえば、金融機関での顧客データ登録や製造現場での品質チェックなど、日常的に行う業務には明確な手順が求められます。
SOPは単なる「作業の手順書」ではなく、品質・安全・効率の基準を保つための指針として機能します。
現場での判断を標準化することで、組織全体の信頼性を高める役割を担います。
近年SOPが注目されている背景には、人手不足による業務の属人化と、業務フローの複雑化があります。人手不足が慢性化している職場では、業務が特定の人材に偏り、属人化が起こりやすくなります。
属人化は生産性の低下を引き起こし、新人の教育にも時間がかかります。
また、システムの導入やIT化により、業務フローが複雑化している企業も多く見られます。そのような環境では、個人の経験や感覚に頼る運用がリスクになります。
SOPの作成は、業務手順の見直しや整理に役立ちます。また、SOPを活用すれば、誰でも同じ手順で作業を進めることができるようになります。
これによって、作業の効率化と業務・サービスの品質維持が両立され、業務の属人化防止にもつながります。
SOPを導入するメリットは多岐にわたります。主なポイントは次の3つです。
このようにSOPの導入は、現場の安定化だけでなく、組織全体の生産性向上にもつながります。
SOPとマニュアルはよく混同されますが、実際には目的や使い方が異なります。両者を区別して使い分けることで、より効果的な業務標準化が実現します。
マニュアルは、業務全体に関する大きな流れや工程を示した文書です。
一方、SOPは実際の作業レベルに落とし込んだ具体的な手順書です。
たとえば、マニュアルでは「顧客情報は法令に基づき厳重に管理する」と定め、SOPでは「システム上で顧客情報を登録・更新する際の画面操作手順や確認項目」を具体的に記載します。
つまり、マニュアルが「なぜ行うか」を説明するものであるのに対し、SOPは「どう行うか」を具体的に示す文書です。マニュアルで全体の流れや方針を理解し、SOPで作業を迷わず実行することが可能になります。
SOPは、日々繰り返し行う定型業務に適しています。
たとえば、金融業務での入出金処理や審査書類チェック、製造業での検査工程などです。決まった順序で実施することで品質を維持できる業務に向いています。
一方、マニュアルは新しいシステムの理解や全体的な業務設計、法改正への対応など、全体像を俯瞰する必要がある業務に適しています。
SOPとマニュアルはどちらか一方で完結するものではなく、目的に応じて併用することが最も効果的です。
SOPとマニュアルをうまく連携させるには、役割を明確に分けることが大切です。
まずマニュアルで業務の背景や目的を理解し、SOPでは具体的な実践方法を確認する、という使い方が理想です。
たとえば、マニュアルの中にSOPへのリンクを設けると、ユーザーは業務全体の流れを確認しながら、作業の具体的な手順も参照しやすくなります。
このように体系的に設計することで、社内全体の理解度が上がり、業務の再現性が高まります。
現場で活用されるSOPを完成させるには、計画的に作成することが重要です。
まず、SOPを作成する前に「なぜ作るのか」「どの業務を対象とするのか」を明確にします。
すべての業務をSOP化すると管理が複雑になるため、まずは標準化の効果が高い業務を優先するのがよいでしょう。たとえば、頻繁にミスが発生している業務、担当者によって処理の方法が異なる業務などが対象です。
また、目的(品質向上、教育効率化、監査対応など)を決めることで、内容の深さや構成を判断しやすくなります。
目的と範囲を最初に定義しておくことが、後の運用トラブルを防ぐ鍵です。
一般的なSOPの構成は、以下の4項目が基本です。
手順部分では、文章だけでなく、フローチャートや画像を使うとより理解しやすくなります。また、「誰が」「何を」「どのように」「どの順序で」行うかを明示することで、ユーザーにとってのわかりやすさにつながります。
さらに、専門用語を多用せず、初心者と熟練者が同じ理解を得られる表現にすることが大切です。
SOPが作られても、現場で活用されなければ意味がありません。実際に活用されるSOPにするには、更新しやすさ・アクセスのしやすさも重要です。
常に最新情報が記載されているSOPであるためには、更新体制を整えることがポイントです。手順変更箇所の確認・更新作業の頻度や更新後の共有方法など、管理方法や担当者を決めておきましょう。
また、編集しやすい形式でSOPを作成・運用することで、少ない工数で更新することができます。社内で使い慣れているツールで作成したり、色使いや装飾を必要最低限に抑えたりすることもおすすめです。
SOPを探したり閲覧したりする手間を減らすため、業務の担当者がアクセスしやすい形式で運用することがポイントです。
たとえば、社内ポータルや共有ドライブなどから参照できる仕組みは、いつでも・どこでもアクセスがしやすいので、SOPの使用率向上に役立ちます。比較的スモールスタートで導入できるのもメリットです。
業務の特性上、インターネット環境のない場所での業務の場合は、印刷物やPDFなどのオフラインで閲覧できる形態でも運用できます。
SOP(標準作業手順書)は、業務のばらつきをなくし、誰でも一定の品質で業務を遂行できるようにするための重要な仕組みです。マニュアルと併用することで、全体の理解と実践的な運用を両立できます。
また、SOP導入による属人化の解消、教育時間の短縮、業務品質の安定化といった効果は、組織にとって大きな価値を生みます。
一方で、ただSOPを作成・導入するだけでは十分とは言えません。現場で実際に活用されることを前提に設計すれば、SOPは組織の生産性を大きく向上させるツールになります。
フィンテックスでは、幅広い業界のSOPの企画から構築、運用までをトータルでサポートしています。まずは業務を体系的に整理したい場合や、社内でのSOP整備が難しい場合は、ぜひフィンテックスへご相談ください。
監修者

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)
<略歴>
フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。
金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。
趣味は茶道。
月刊エコノミスト・ビジネスクロニクルで取材していただきました。ぜひご覧ください。
https://business-chronicle.com/person/fintecs.php

2025.12.26

2025.12.26
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