マニュアルアカデミー

  1. ホーム
  2. マニュアルアカデミー
  3. 「生産性」とは?計算式から属人化解消へのステップまで解説

業務マニュアルマニュアルコンサルティング業務改善なんでもコラム

「生産性」とは?計算式から属人化解消へのステップまで解説

「生産性」という言葉は身近ですが、正しい定義を意識しながら改善につなげられている企業は多くありません。
本記事では、生産性の基本知識や計算式に加え、属人化を解消して生産性を高めるための「業務の言語化」の重要性、具体的な改善ステップを詳しく解説します。

目次
「生産性」とは?定義と計算式を再確認
日本企業が直面している生産性向上の壁
マニュアル整備が組織の成長を加速させる武器となる
まとめ

「生産性」とは?定義と計算式を再確認

生産性は企業の成長を測る重要な指標です。まずは基本的な言葉の意味と、自社の現状を正しく把握するための計算式について理解を深めましょう。

労働生産性の基本的な考え方と計算方法

「労働生産性」とは、投入した労働量に対して、どれだけの成果が得られたかを示す指標です。一般的には「生産量(または付加価値額)÷労働投入量」という式で算出されます。分母となる労働投入量は、従業員数や労働時間の合計を用いることが一般的です。

たとえば、1人の従業員が1時間で10個の製品を作るときよりも、12個作れるようになったとき、労働生産性は向上したといえます。このとき、単に作業をスピードアップさせることを求めるのではなく、無駄な動きを省いたり手順を整理したりすることが大切です。

生産性の数値を定期的に算出することで、チームの改善活動がどれほど成果につながっているかを客観的に把握できるようになります。

付加価値額を高めるために必要な視点

生産性を語る上でもう1つ重要なのが、「付加価値額」という考え方です。これは、売上高から原材料費や外注費などの外部購入費用を差し引いた、自社が新たに生み出した価値を指します。計算式は「付加価値額÷労働投入量」となり、これを高めることが企業の利益に直結します。

付加価値額を高めるためには、単にコストを削るだけでなく、商品やサービスの質を向上させて単価を上げることや、独自性を生み出すことが求められます。

生産性の向上によって生まれた時間を、さらなる価値創造のために使うというサイクルを作ることがよい結果を生みます。一人ひとりが、自分の仕事がどれだけの価値を生んでいるかを意識できる環境を整えることが大切です。

「効率化」と「生産性向上」の違い

混同されやすい言葉ですが、効率化と生産性向上には違いがあります。
効率化は、主に「無駄を省くこと」や「コストを抑えること」を指します。一方で生産性向上は、より少ないリソースでより大きな成果を出すこと、あるいは同じリソースで成果を最大化することを意味します。

つまり、効率化は生産性を高めるためのひとつの手段に過ぎません。たとえば、会議の時間を短縮することは効率化ですが、その浮いた時間で新しい企画を立て、売上を伸ばすことができて初めて生産性向上といえます。

日本企業が直面している生産性向上の壁

多くの企業が生産性向上に取り組んでいますが、思い描いた成果につながっていないケースもあるのではないでしょうか。ここでは、現場でボトルネックとなっている共通の課題を整理します。背景にある社会的な要因とともに、組織内部に潜む構造的な問題を見ていきましょう。

深刻な労働力不足と働き方改革の影響

現在の日本において、生産性向上はもはや努力目標ではなく、企業の存続に関わる急務となっています。少子高齢化に伴う労働人口の減少により、かつてのように長時間労働や人海戦術で成果を出す方法は通用しなくなりました。

さらに、働き方改革によって労働時間の上限が厳格化されたことも大きな影響を与えています。限られた時間の中で、これまでと同等、あるいはそれ以上の成果を出すことが求められています。

このような状況下では、個人の根性に頼るのではなく、組織としていかに賢く稼働するかという戦略的な視点が欠かせません。一人ひとりの負担を減らしつつ、アウトプットを維持する仕組み作りが急務です。

属人化が招く見えないコストの増大

生産性を阻む大きな要因の一つに、業務の属人化があります。

「この仕事は〇〇さんでないとわからない」「他者が代わりにやることでミスが起きる」といった状態は、一見するとスペシャリストがいる心強い状態ですが、実は多くの見えないコストを発生させています。たとえば、担当者が不在のときに業務が止まってしまう事態は、生産性を下げる要因です。

さらに、属人化した環境では、特定の社員に負荷が集中しやすく、周囲はそのノウハウを学ぶ機会を失ってしまいます。

業務がブラックボックス化することで、どこに無駄があるのかさえわからなくなるという点も大きなリスクといえるでしょう。

マニュアル整備が組織の成長を加速させる武器となる

生産性を高めるためには、個人のスキルに頼らない仕組み作りが必要です。しかし現場では、特定の社員しかできないことや、経験的にやっているといった暗黙知が多く、業務が属人化しがちです。

こうした暗黙知を誰もが理解・再現できる形に落とし込んだものが形式知であり、その代表的な手段がマニュアルです。マニュアルとして暗黙知を形式知へと変換することで、どのような変化をもたらすかを解説します。

熟練者の「暗黙知」を資産に変える業務の洗い出し

属人化を解消するために最初に取り組むべきは、ブラックボックス化している業務を洗い出すことです。
まずは、ベテラン社員は無意識に行っているような作業の一つひとつも含めて書き出し、可視化することから始めます。無意識に行っている行動も、初心者にとっては重要な判断基準であることが多いためです。

これらを丁寧にヒアリングし、体系立てて整理することで、組織の共有資産としてのマニュアルの材料ができあがります。このプロセスを丁寧に行うことで、誰でも同じ手順で高い成果を出せる土台が整い、生産性のベースラインが底上げされます。

教育コストとミスの削減

マニュアルが整備されると、教育の場面で劇的な生産性向上が見られます。

これまでかかっていたOJTの時間が大幅に削減され、新人もマニュアルを見ながら自走できるようになるためです。教育コストの削減は、教える側と教わる側の双方にとって生産性を高めることにつながります。

また、ミスを防ぐために使っていた確認時間や、起きてしまったミスのリカバリーに費やしていた時間を、本来の価値ある業務に充てられるようになります。
これが、結果として会議全体の付加価値額を高める力となります。

全社員のリテラシーを底上げする情報共有のあり方

マニュアル化の本当の価値は、作成することそのものではなく、マニュアルを活用して組織全体の情報リテラシーを高めることにあります。

誰もが最新の情報にアクセスでき、同じ基準で判断できる状態は、意思決定のスピードを加速させます。マニュアルがあることで、業務の全体像がわかるようになり、一人ひとりが自分の役割をより深く理解できるようになります。

さらに、マニュアルを常にブラッシュアップする文化を作ることで、現場の工夫が即座に組織全体に共有されるようになります。

まとめ

生産性の向上は一朝一夕には成し遂げられません。
まずは自社の生産性を正しく把握し、どこにボトルネックがあるのかを見つめなおすことが、成長への近道となります。多くの場合、その答えは属人化した業務や、言語化されていないノウハウの中に隠れています。

フィンテックスでは、マニュアルを通じて情報が循環し続ける仕組みを構築することで、変化に強く、生産性の高い組織づくりを支援しています。
自社の業務をどのように言語化すればよいか悩んでいるときや、マニュアルを作ってもなかなか定着しないという場合は、ぜひフィンテックスにご相談ください。

記事一覧へ

マニュアルのご相談・お問い合わせ

マニュアル作成に関するご相談やお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

telephone 03-3491-0981

受付:9:00-18:00(平日)