平日9:00-18:00

銀行や証券会社、保険会社や信販会社など、金融業界には多くの関連企業が存在します。その業務は多岐にわたりますが、共通して求められるのは「ミスなく、リスクを管理しながら効率的に業務を進めること」です。高度な専門性が必要とされるうえに機密情報の取り扱いも生じることから、業務が属人化しやすい業務とも言えるでしょう。
そんな金融機関で欠かせないのが、業務マニュアルの整備です。
明確で使いやすいマニュアルが整備されているかどうかは、組織全体のパフォーマンスや信頼性に直結します。
本記事では、金融機関における業務マニュアルの重要性や作り方のポイントを解説します。また、フィンテックスが手掛けた金融業務マニュアルの制作事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
プロが解説!マニュアル作成のコツ
500社以上のマニュアルを支援してきたマニュアル作成のプロが業務マニュアルの作り方を解説しています。
目次
金融業務におけるマニュアルの重要性
金融業務マニュアルの作り方
金融業務マニュアルの制作事例紹介
まとめ
金融業務は高度な専門性が必要とされる一方で、日常的には定型的な処理や顧客対応が中心です。業務マニュアルが存在することで、業務の精度やスピードを保ちながら安定した運用が可能になります。
ここでは金融機関特有の業務におけるマニュアルの役割と重要性、新人教育や属人化防止の効果について解説します。
金融機関の業務は、預金・融資、為替・営業、株式・債券の売買仲介、保険、資産運用など多岐にわたります。いずれもミスが直接的に金銭的損失や顧客の信頼低下につながるため、徹底した業務品質の維持と標準化が求められます。
マニュアルはその標準化を支えるツールであり、一人ひとりの担当者が同じ手順、同じ品質で業務を進めるための基盤になります。また、システム操作や文書類の扱い方といった細かい作業も明文化することで、担当者が迷わず業務を遂行できるようになります。
金融業界は、厳格な法規制と内部統制の枠組みの中で運営されており、その影響を強く受けています。リスク管理の不徹底やコンプライアンス違反は、企業の事業継続を脅かす重大な事態を招きかねません。そのため、全従業員が一貫した行動規範を持つことが不可欠です。
マニュアルを整備し活用することで、以下のような多岐にわたるメリットが期待できます。
このようにマニュアルがあることで、日頃の定型的な業務作業をサポートするだけでなく、トラブル発生・緊急時にも適切に業務を遂行するため指針となります。
金融業界では、習得に時間を要する専門知識・資格が求められるほか、対人スキルや論理的思考力など高度なスキルが求められます。
新入社員が業務を習得するためには、社内研修や経験豊富な先輩による指導に頼るケースが多いですが、教育に時間がかかって本業務に支障が出たり、教育内容にバラつきが出るなど、社員教育には多くの課題が生じます。
マニュアルが整備されていれば、新人は自分のペースで業務内容を学ぶことができ、教育効率が大幅に向上します。また、異動や退職があっても業務の継続性が保たれるため、組織全体の安定性強化に大きく貢献します。
現場で役に立つマニュアルを効率よく作るには、「目的の明確化」と「運用を見据えた仕組み化」が欠かせません。
ここでは、目的と対象読者の設定から始め、業務フローの整理、専門用語や表記の統一、更新の仕組みまで、マニュアル作成の流れを解説します。
マニュアルを作る前に、なぜそのマニュアルが必要なのかをはっきりさせることが大切です。たとえば、新人教育のためなのか、リスク管理のためなのか、業務効率化のためなのかによって内容や記載方法が変わります。
同時に、対象となる読者も明確にしましょう。管理職向けか、新入社員向けかによって、求められる情報の粒度が異なります。目的と読者を定めることで、不要な情報の排除や記載内容の優先順位づけができ、実際に現場で活用されるマニュアルになります。
金融機関の業務は、その工程や帳票のやり取りが複数部署にわたって複雑に絡み合いながら進行します。マニュアル作成の初期段階では、まず全体の業務フローを図や表で可視化することがおすすめです。業務の流れを一目でわかるように整理することで、抜け漏れの確認や手順の合理化が可能になります。
特に金融業務では、複数部署にまたがるプロセスが多いため、どこで連携が必要かを明示することで、業務効率が大きく向上します。
金融機関では業界特有の専門用語が数多く使われています。同じ意味の言葉でも部門によって呼び方が異なることがあり、そのままマニュアルに記載すると混乱を招く恐れがあります。
表記ルールを定め、一貫した形で記録することで、誰が読んでも同じ理解に辿り着けるようにしましょう。用語集を付録としてまとめるのも有効です。統一された表現は、業務の正確性や教育効率の向上にも直結します。
金融業界では、法令や監督指針が頻繁に変わるため、マニュアルを随時更新するとともにその証跡を確実に残す必要があります。常に最新の内容を維持するための仕組みとして、以下が主なポイントです。
このような体制を整えることで、マニュアルは単なる文書ではなく、内部統制を支える重要な管理ツールとなります。
社内での業務マニュアル整備に不安がある場合、マニュアル制作を専門とする外部業者に外部委託することも、効率的かつ確実な方法です。
業務マニュアル整備を検討する場合、他社がどのようにマニュアルを整備し、成果につなげているのか、その事例が大変参考になります。
フィンテックスでは、多くの金融関連企業様よりご依頼をいただき、業務マニュアルを整備した実績があります。その一部をご紹介します。
ブランド統合に伴う基幹システムの刷新に応じて、膨大な量の業務マニュアル整備が発生していました。「マニュアル作成」のノウハウを全社的に展開し、各担当部署がマニュアルを作るための仕組みを構築したいとの要望から、フィンテックスへお問い合わせをいただきました。
また、各部署が作成した後のマニュアルをチェックしてほしいとのご要望もあり、長期プロジェクトに参画することになりました。
基幹システムの入れ替えに伴い、業務フロー・ルールの見直しが発生。対象の業務量が膨大であること、システム移行に伴走する対応スピードが求められることから、当社にマニュアル作成をご依頼いただきました。
全国に多数の社員が在籍しているB社様では、基幹システム入れ替えが業務に与えるインパクトを考えると、業務マニュアル整備と並行して、システム移行に向けた社内周知・研修についても準備する必要がありました。
基幹システムの入れ替えに伴う業務マニュアルの整備が発生。システム開発との並行作業となるため、膨大な開発資料や既存マニュアルを基に作成に着手し、開発フェーズに応じてマニュアルを随時更新して作成する必要がありました。
業務手順に加えてシステム画面ごとの解説ページが必要との仕様が決まっており、業務のカテゴリとシステム構成の双方も踏まえた情報整理・マニュアル構成が求められていました。
他にもさまざまなマニュアル制作実績があります。詳細はこちらからご覧ください。
金融業務において業務マニュアルは、単に手順を示すだけでなく、正確性と効率性を両立させ、組織運営の根幹を支える極めて重要な仕組みです。
業界の特性によりマニュアル作成の難易度も高く、明確な目的意識と対象読者の設定、業務フローの整理、専門用語の統一、そして継続的な更新を可能にする柔軟な仕組みなど、配慮する点が数多くあります。また、マニュアルは一度完成させて終わりではなく、常に変化に適応し改善し続けるべき「生きた情報資産」でもあります。
フィンテックスでは、金融機関向けに各種業務マニュアルの制作・コンサルティングに対応した多くの実績があり、数年にわたる大規模なプロジェクトや専門性の高い内容にも対応しています。ぜひ一度お問い合わせください。
監修者

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)
<略歴>
フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。
金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。
趣味は茶道。
月刊エコノミスト・ビジネスクロニクルで取材していただきました。ぜひご覧ください。
https://business-chronicle.com/person/fintecs.php

2025.12.26
マニュアル作成に関するご相談やお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
24時間受付中!
翌営業日にご連絡いたします。
資料を無料配布中!
マニュアル作成のコツを伝授します。