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業務マニュアルマニュアルコンサルティング会社紹介

不動産業務マニュアル作成のポイントと制作事例を紹介

不動産業界では、特に「営業」業務の担当範囲が広く、顧客対応・管理、契約、物件管理など、多岐にわたる業務を営業担当一人ひとりが担っています。

業務範囲の広さから、これらの業務の細かい手法は属人化しやすく、業務の標準化や社員教育の面で課題を抱えている会社も多いのではないでしょうか。

これらの課題を解決し、組織としての生産性を高める手段として有効なのが「不動産業務マニュアル」です。

この記事では、その役割や必要性、作り方のポイントをわかりやすく解説するとともに、フィンテックスが手が手掛けた不動産業務マニュアルの制作事例もご紹介します。

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プロが解説!マニュアル作成のコツ

500社以上のマニュアルを支援してきたマニュアル作成のプロが業務マニュアルの作り方を解説しています。

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目次
不動産業務マニュアルとは?その役割と必要性
不動産業務マニュアルの作り方とポイント
不動産業務マニュアルの制作事例紹介
まとめ

不動産業務マニュアルとは?その役割と必要性

不動産会社にとってマニュアルは、業務を標準化し、社員が安心して仕事を進められるように整える大切な基盤です。
ここでは、不動産業務マニュアルの位置づけや役割、導入によるメリットを解説します。

不動産会社におけるマニュアルの位置づけ

不動産会社は、契約関連や法令遵守が求められる業務が多くあります。
そのため、マニュアルは単なる業務手順書ではなく、組織の信頼性やコンプライアンス体制を支える仕組みといえます。

また、不動産という高額商材を扱う営業担当者にはさまざまなスキル・知識が求められるため、社員教育の面でも業務マニュアルは欠かせないアイテムで、社員研修・育成のためのマニュアル整備が強く求められる業界です。

営業現場でマニュアルが果たす役割

不動産の営業現場では、営業担当者の「営業力」に頼る部分も大きいのではないでしょうか。その「営業力」をサポートするのが業務マニュアルです。

事前のスキル・知識アップに活用する

営業としての基本的な心構え・ビジネスマナーや対人スキルとともに、契約や法令、土地や建物など不動産に関する専門知識を身につけるため、経験の浅い社員には特に業務マニュアルが必要です。

困ったときに頼る

担当者が急遽不在の場合やクレーム発生時にも、業務マニュアルを参照することで、迅速かつ的確に対応することが可能です。
特に、不動産の賃貸・売買仲介を行う営業活動では、物件案内から契約、アフターフォローなど多様な流れが存在するため、マニュアル整備が効率化やトラブル回避につながります。

属人化防止・教育効率化につながるメリット

業務が個々の社員のノウハウに依存すると、引き継ぎや新人教育に大きな負担がかかります。マニュアルを整備すれば、次のようなメリットが得られます。

  • 経験の浅い社員でも一定水準で業務を遂行できる。
  • 教育コストを削減できる。
  • 組織全体の業務知識やスキルを底上げできる。
  • 経験豊富なベテラン社員の知識・スキルを継承できる。

このように、マニュアルは属人化の解消に役立つとともに、組織力強化にも直結します。

不動産業務マニュアルの作り方とポイント

不動産営業マニュアルは、現場で本当に役立つ内容であることが重要です。業務を標準化するだけでなく、営業活動を支え、組織全体の成長につながるように工夫して作成しましょう。

ここでは、マニュアル化が必要な業務の範囲や、営業現場での課題と工夫、使いやすさを高めるための方法について解説します。

マニュアル化が必要な業務例

不動産業務の中で特にマニュアル化が有効なものは、以下のような定型的な業務や、繰り返し発生する業務、法令遵守が求められる業務です。

  • 店舗やモデルルームの開店、閉店準備
  • 店舗やショールーム内での接客の流れ
  • メール、電話での問い合わせ対応
  • シーン別のトークスクリプト
  • よくある質問・回答例
  • 顧客情報の登録・管理方法
  • 物件案内の準備や内見の流れ
  • 募集物件の管理方法
  • 物件の調査方法(周辺環境調査、写真撮影などのルール)
  • 広告掲載に関するルール
  • 業務管理システムの操作方法
  • 関係部署、保証会社、物件オーナーなどへの情報連携方法
  • 契約書類の作成やチェック手順
  • 重要事項の説明、契約締結など、法令遵守が必須となる各種手続き
  • 契約書の管理方法
  • お客様へのアフターフォロー方法
  • 販売戦略の立て方

これらをマニュアル化することで、業務の正確性と効率化を両立できます。

よくある課題とマニュアル化の工夫

営業現場では、次のような課題が多く見られます。

  • 担当者の経験や判断に依存しており、顧客対応の質にもバラつきがある
  • 教育手法・内容が確立されておらずOJTメイン、新人が一人前になるまで時間がかかる
  • カスタマーハラスメント(カスハラ)対策が講じられておらず、トラブル時は自己判断、我慢を強いられている

これらを解決するために、マニュアルに次のような工夫を施すと効果的です。

  • 新人教育にも活用できる、基本的な内容に絞ったマニュアルの作成
  • 関係部署や業務の流れを把握できるフロー図の掲載
  • 専門用語集の作成
  • 判断基準や注意すべきポイントを明記
  • 内見時、契約時など各場面において顧客へ必ず伝えるべき事項のリスト化
  • よくある質問と回答例のリスト化
  • カスハラに関する基本方針やトラブル時の対応フロー策定

実務に直結した内容にすることで、マニュアルが現場で積極的に活用されるようになります。

見やすく・使いやすいマニュアルにするための工夫

マニュアルは「見やすく」「使いやすい」ものでなければ定着しません。次のような工夫を取り入れることがおすすめです。

  • 図解やフローチャートを用いて視覚的に整理する
  • 見出しや色分けで章構成をわかりやすくする
  • PDF、動画、紙冊子など、現場に応じて利用しやすい形式で運用する
  • クラウドで共有し、さまざまな場所から参照可能にする

こうした工夫により、現場で即座に利用できる便利なマニュアルに仕上げることができます。

不動産業務マニュアルの制作事例紹介

不動産会社ごとに状況は異なりますが、多くの企業様で共通して見られる課題は、「属人化」や「教育負担の増大」です。
フィンテックスでは、多くの不動産会社様よりご依頼をいただき、さまざまな業務マニュアルを制作した実績があります。その一部をご紹介します。

接客基本マニュアル作成 【A社様】

課題・状況

不動産の売買・仲介事業を大規模に展開されているA社様。
ちょうど営業担当者の若返りが進んでいたタイミングで、新人が現場へ配属される際に「まず読んでおく」べきマニュアルの整備を検討。
不動産営業として身につけておくべきマナーや心構え、スキルについて端的にわかりやすく伝える接客基本マニュアルを要望されていました。
A社様で素案を作成したものの、文字だけで見づらく新人が読む気になれないとの課題があり、フィンテックスへお声がけをいただきました。

具体的な対応内容

  • 見やすく読みやすいレイアウト・デザインの採用
  • 見て理解を促すような概念図の作成
  • 文字情報を読み飽きないためのイラスト・アイコン化
  • わかりやすい表記・表現へリライト対応

効果

営業としての心構えやマナー・基本スキルについて、まず自分で学び、困ったときには立ち返って反復学習ができる接客基本マニュアルが、社員教育の効率化業務品質の安定という点で、大きな効果を発揮しました。

新人営業向け研修マンガマニュアル作成 【B社様】

課題・状況

注文住宅を中心に多岐にわたる事業を展開するB社様。
意欲的な若手社員が多いものの、ベテラン社員の過去の経験や知見を伝承するのが難しく、担当者が変わると同様のトラブルが繰り返されてしまう点が課題になっていました。
新人営業向けの研修マニュアルとして、若手でも負担を感じずに手に取って読めるアイテム、先輩社員の経験がリアルに伝わるようなアイテムを求めており、マンガを採用した研修マニュアルをご提案しました。

具体的な対応内容

業務上で起こりうるトラブル事例とそこから得られる教訓をマンガ化。研修用のテキストとして20数ページにまとめ、新入社員に配布。

効果

言葉ではなかなかリアルに伝わらない、先輩社員の経験則や知見を、上から目線ではなく臨場感のある形で若手社員に伝えることができました。

業務用チェックリスト作成(マクロ活用)【C社様】

課題・状況

各種ビルやマンションなどの建設・設計・販売まで、幅広い事業領域をお持ちのC社様。
マンション建設業務において、法律に則して業務を進めていくためのチェックリストをExcelで作成・運用されていました。
既存のチェックリスト(マンションの設計基準資料)は、情報を継ぎ足しながら運用してきたためデータが膨大になっており、情報の整理もままならない状態でした。
また、体系的に項目が整理されていないため内容を把握しづらく、現場の社員からは改善要望が挙がっていました。
危機感を持ったご担当者様より、「見映え良く、実用的で使いやすいチェックリストを整備したい」とのお問い合わせをいただきました。

具体的な対応内容

  • ボリュームの削減と視認性向上のため、情報ごとのグルーピング化とフォーマット作成を提案。
  • 必要な情報抽出のためのマクロ設計。クリック操作によるアクセスやプルダウンによる検索が可能に。
  • チェックリスト文面の見直し・リライト。

効果

  • チェックリストの操作性向上により、これまでかかっていたチェック業務を大幅に効率化。現場ご担当者からご好評を得ました。
  • 文面の見直しにより、チェック項目内容に対する理解度も向上。チェック業務の品質もアップしました。

他にもさまざまなマニュアル制作実績があります。詳細はこちらからご覧ください。

まとめ

不動産業務マニュアルは、属人化の防止、教育効率化、業務品質の均一化など、会社全体の成長に欠かせない仕組みです。
まずは自社において標準化が必要な業務を洗い出し、優先順位をつけて整理することが第一歩となります。

そして、マニュアルは完成して終わりではなく、運用と改善を繰り返すことで初めて現場に定着します。
実際に利用する社員の声を取り入れながら定期的に更新し、最新の業務内容や法令に対応できる状態を維持することが大切です。

自社内でのマニュアル整備や維持管理が難しいとき、限られたリソースで効率的に進めたいときは、専門的なノウハウを持つ制作会社に相談するのがおすすめです。

フィンテックスでは、不動産会社向けに各種業務マニュアルの制作・コンサルティングに対応した多くの実績があり、その内容は、接客や新人研修、物件広告・契約書類の取り扱い、施工管理など多岐にわたります。気になる方は、ぜひ一度お問い合わせください。

監修者

監修者の写真

中丸 貴仁

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)

<略歴>

フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。 金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。 趣味は茶道。
月刊エコノミスト・ビジネスクロニクルで取材していただきました。ぜひご覧ください。
https://business-chronicle.com/person/fintecs.php

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