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操作マニュアル

操作マニュアルとは?目的・作り方のコツと作成後の流れを紹介

マニュアルは企業内から一般家庭まで、さまざまな場所で使われています。特に機械やデバイスの操作ついては、利用方法を説明するためのマニュアルが広く活用されています。

ここでは操作マニュアルについての基本的なポイント、作成の目的や作り方を紹介します。

マニュアルに記載したいポイントやコツについても説明しますので、操作マニュアルを作る際の参考にしてください。

目次
操作マニュアルとは
操作マニュアルの作り方
わかりやすい操作マニュアルを作るコツ
マニュアルを作り終えたあとの流れ
ユーザビリティの高い操作マニュアルを目指す

操作マニュアルとは

操作マニュアルとは、機械・デバイス・システムなどの操作が必要な対象について、操作方法や操作手順を説明するためのマニュアルです。 一般的には取扱説明書・取説と呼ばれます。

操作方法とともに、トラブルが発生したときの対処方法(トラブルシューティング)が記載されている操作マニュアルもあります。

操作マニュアルは事故や故障を防ぐ目的でも役立てられているため、正しく内容を構成し記載しなければなりません。

誰もが一定の基準のもとに対処できなければ、操作マニュアルの構成を見直す必要があるでしょう。

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操作マニュアルを作成する目的

操作マニュアルを作成する目的は3つに分けられます。いずれも重要なポイントのため、作成の目的を確認していきましょう。

目的①システムや機械を正しく操作できるようにする

操作マニュアルは、システムや機械を正しく操作するために作成するものです。

操作手順が決まっているものは、エラーの発生や誤作動といったトラブルが発生する可能性があるため例外的な操作を行うべきではありません。しかし、操作マニュアルがなければ誤った操作に繋がるおそれがあります。

マニュアルは、 誰もが手順通りに操作できるように文字・図・画像を適切に配置し、手順をわかりやすく記載しなければなりません。

目的②操作上のリスクやトラブルを未然に防ぐ

操作マニュアルにシステムや機械を正しく操作しなかった場合のリスクを記載することで、操作上のトラブルや問題発生を未然に防ぐ効果が期待できます。

操作マニュアル通りに作業しなければ、方法や手順にばらつきが生じるほか、製造業などでは製品の品質差が生まれてしまうおそれもあります。操作マニュアルで正しい方法や手順を守らないリスクを事前に周知することで、ユーザーの作業レベルを一定水準に揃える効果が期待できます。

また、操作マニュアルに沿って作業しないことでユーザーの心身に起こり得るリスクがある場合は、具体的なリスク内容を記載しておくことで、事前に危険性を理解してより慎重に作業を進められるでしょう。

目的③問い合わせ件数を減らす

操作マニュアルを見やすく適切に整えることで、問い合わせ数を減らす効果も期待できます。

例えば、専門用語ばかりで記載されたマニュアルを操作に詳しくないユーザーが参照しようとすると、理解に時間がかかり説明を求めて問い合わせを行う可能性があります。

「図が見づらい」「手順が複雑でわからない」などといった問い合わせのたびに、カスタマーセンターやヘルプデスクが対応しなければなりません。

しかし、マニュアル内に必要な情報が記載されていれば、問い合わせを行う前に問題を自己解決できるようになるので、 カスタマーセンターやヘルプデスクへの負担が軽減できるのです。

操作マニュアルが多くの人に読みやすいものであるほど、ユーザーの満足度も向上します。単に操作方法を記載するだけではなく、読む側の立場も考慮する必要があるのです。

操作マニュアルの作り方

操作マニュアルは5つの手順で作成します。ターゲットの選定や全体の流れの整理など、ポイントごとに確認していきましょう。

作り方①ターゲットを決める

操作マニュアルを使用するターゲットを決めます。マニュアルを読む対象者をすべてピックアップすることで、そのユーザー層にあわせたマニュアルを立案・作成できるようになります。

ターゲティングにより、操作マニュアルの媒体・レイアウト・デザイン・用語・解説の内容などを細かく検討できるようになります。

例えば、印刷物形式のマニュアルであれば手に取る人は限られますが、オンライン上でダウンロードして参照するような操作マニュアルについては、広い視点でターゲティングを行いましょう。

作り方②全体の流れを整理する

操作マニュアルを利用するターゲット を設定し、そのターゲットが読みやすいように全体の流れを決めていきます。

1から5まで5ステップの操作を行う場合は、それぞれの操作を重複のないように独立させます。章立てを行い、それぞれのページ内に詳細な説明やチェックポイント、要点を記入します。

重要事項は先頭のページで説明するなど、マニュアルの流れのみにこだわらず、伝えたいことが読み手にしっかりと伝わるかどうかを重視しましょう。

作り方③詳細な説明を記載する

全体の流れをもとにして、それぞれのパートに詳細な説明を記載します。見出しに合わせて、1文が長くなりすぎないように操作方法を説明していきます。

あいまいな表記や難解な専門用語は、スムーズな理解を妨げるおそれがあるため避けましょう。操作に迷いや間違いがあると、事故やエラーといったトラブルを招くおそれがあります。

操作マニュアルは、読み手に関わらず操作を標準化するためのものです。端的な記載を心掛け、受け取り方が変わるような表現も避けてください。

詳細な説明文を記載したあとは、複数人で実機の操作をしながらマニュアルの記載通りに操作や動作が行えるかを確認し、表記の正確性をチェックすると良いでしょう。

読み手が初心者である場合は、専門的な操作方法を知らないという前提に立ってマニュアルを確認してください。

作り方④Q&Aを作成する

操作マニュアルは操作方法とその手順を示すものですが、トラブルやエラーが起きた際のQ&Aも合わせて記載しましょう。

Q&Aがあれば困ったときの自己解決手段にできるため、 読み手に安心感を与えます。

Q&Aは、多く寄せられる質問とその解答をまとめたものです。操作において疑問や迷いが生じやすい内容、あるいはイレギュラーな状況やトラブルが発生した際の対処法を取り上げて説明します。

操作マニュアルの本文と同じように、Q&Aも端的で簡潔な文章に整えます。わかりづらいあいまいな表記や難解な文言は盛り込まないようにしてください。

Q&Aページに記載しきれなかった部分や、Q&Aでは解決できないトラブルシューティングも確認できるように、参照できるURLや問い合わせ先のメールアドレス・電話番号を記載するとユーザビリティの向上に繋がります。

作り方⑤問い合わせ先を記載する

マニュアル内にQ&Aを盛り込まない場合でも、問い合わせ先は必ず記載してください。

操作マニュアルを参照しても疑問やトラブルが解決できない場合、すぐに問い合わせができるように、問い合わせ先の電話番号やメールアドレスをわかりやすい場所に記載しましょう。

問い合わせ先が電話番号の場合は、連絡可能な時間帯を記載しておくと親切です。不定期に問い合わせが入らず、決まった時間帯に問い合わせを受けることができます。

操作マニュアルに記載したいポイント

操作マニュアルに記載したいポイントとして、「疑問点や注意点」「図や画像」「操作の目的や結果」が挙げられます。詳しくみていきましょう。

ポイント①疑問点や注意点

操作マニュアルは、シンプルでわかりやすい内容が原則です。しかし、操作にあたって疑問になりうる部分については、読み手の立場を考慮して記載するようにしてください。

疑問点とその解消方法が書かれていれば、ユーザビリティが高い操作マニュアルができあがります。ユーザーからの問い合わせを減らせる効果も期待できるでしょう。

操作において心身へのリスクが生じる可能性があれば 、注意点として記載しましょう。ひと目でわかるように文字や記号を使って目立たせると、危険であることが理解しやすくなります。

ポイント②図や画像

図や画像は、マニュアルの理解を促すために役立つ要素です。特に複雑な操作が必要な部分は、実際の操作画面や細部を写した画像があると理解しやすくなります。

ただし、図や画像が大きすぎたり数が多すぎたりすると、本文を読み進める際の妨げになりやすいため注意が必要です。

読みやすい操作マニュアルを作るためには、情報の量やサイズが適切であり、読み手の立場に立って視覚的要素を配置する必要があります。

マニュアルを作成する際に第三者からチェックを受けると良いでしょう。

ポイント③操作の目的や結果

操作の目的と結果は、どちらも操作に取り掛かるうえで重要なためわかりやすく記載しましょう。

操作の目的は、全体を見渡せるように促す効果があります。結果を得るための前提として、簡潔に記載してください。

操作の結果は、何が得られるのかを事前に知るための情報です。結果がわかっていると、ユーザーは安心して操作を始められます。

わかりやすい操作マニュアルを作るコツ

操作マニュアルを作成するためのポイントをチェックしていきましょう。

コツ①マニュアルの構成がわかる目次を作成する

操作マニュアルのはじめに、全体像を見渡せる目次ページを作成しましょう。

目次は流れをひと目で確認できるだけではなく、Q&Aや注意点といった、本文とは別のページの場所を把握するためにも役立ちます。

コツ②当たり前の内容や基本的な情報も記載する

操作マニュアルの図や画像には、機械やシステムの名称といった、基本的な情報も記載してください。

熟練者にとっては基本的な内容でも、マニュアルを参照する人がすべて精通しているとは限らないため、初心者にも伝わるように、基礎的な部分も含めて書き込みましょう。

コツ③3ステップに分けて説明する

操作は、前・最中・後の3ステップに分けられます。操作前の準備、操作中の状況変化、操作後の対応をそれぞれ分けて記載すると、作業に取り掛かる際に慌てず取り組みやすくなります。

実際にマニュアルを使用しながら操作が行われることをイメージしながら、内容を組み立てましょう。

コツ④必要な情報を取捨選択する

操作マニュアルは実践的に使われることを想定し、シンプルかつ掲載する内容を取捨選択してください。

一度に多くの情報を盛り込むと、 ユーザーによっては混乱をきたすおそれがあります。情報が増えるほど簡潔な内容ではなくなり、見にくく理解しづらいマニュアルになってしまいます。

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マニュアルを作り終えたあとの流れ

マニュアルを作り終えたあとは、「テスト運用」と「最新の状態を保つ」という2つのポイントを意識する必要があります。

完成した操作マニュアルをテスト運用する

完成した操作マニュアルは、正しく利用されるかどうかテスト運用を行いましょう。

実際に機械などを操作してもらい、意図したとおりに運用されているかどうか、不明点はマニュアルを参照して自己解決に繋げられるかといった点を確認してください。

最新の状態を保つ

マニュアルの内容は最新の状態に保ちましょう。マニュアルの対象(機械やシステムなど)に何らかの変更が加わったときは、操作手順の変更や注意点の追記が必要になります。

変更を加えずに古いままのマニュアルを提示していると、誤操作やヒューマンエラーを起こす可能性もあります。マニュアルは定期的に見直しを行い、最新の状態に保たれているかチェックしてください。

ここまで読んでマニュアルを外注したいと感じた方は、以下の記事をご覧ください。

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マニュアル作成を外注する際の費用相場を徹底

ユーザビリティの高い操作マニュアルを目指す

操作マニュアルの概要や作成方法、作成のポイントについて詳しく解説しました。

操作マニュアルは、読み手にとって理解しやすいように記載するものであり、理解が深まるほど操作の標準化に役立てられます。

複数の手順を経なければならない機械やソフトウェア、システムを正しく操作できるように、ユーザビリティに配慮してマニュアルを構成しましょう。

操作マニュアルは全体像を先に決めてから細部に落とし込んでいき、客観的な視点をもって読み返すのがポイントです。

ぜひ本記事で紹介したポイントを参考に、操作マニュアルを作成してください。

フィンテックスでは、操作マニュアルをはじめとしたマニュアル作成の相談を承っております。

「どのようなマニュアルを作ればよいのかがわからない」とお悩みのご担当者様は、お気軽にお問い合わせください。

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つい読んでしまうマニュアル作成のリーディングカンパニー、株式会社フィンテックス

監修者

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中丸 貴仁

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)

<略歴>

フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。 金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。 趣味は茶道。

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