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見やすいマニュアルの特徴と作成前におさえておくべきポイント

効率的な作業を行ったり、発生しているトラブルを解決したりするために役立つのがマニュアルです。ですが、マニュアルが見にくいとうまく活用できません。
「マニュアルはあるものの結局使っていない」といった企業も多いのではないでしょうか。

そこで、見やすいマニュアルを作りたい方のため、おさえておきたいポイントを解説します。この記事を読むことによって見やすいマニュアルを作るコツがわかるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。

目次
マニュアルの意義
マニュアルが見にくいことにより生じる不利益
見やすいマニュアルの特徴
マニュアルが見にくい原因
見やすいマニュアルを作るためのポイント
見にくいマニュアルは活用しにくくなる

マニュアルの意義

マニュアルは、業務全体の流れやルールのほか、利用者からの問い合わせに対する対応などがまとめられたものです。マニュアルに沿って行動することにより、ベテランのスタッフでも新人社員でも同様の業務ができるようになります。
そのため、業務の効率化につながったり、質の良い対応ができるようになったりするのが特徴です。

新人教育においても活躍します。マニュアルがあれば知識のない人でも指導係に頼ることなく仕事のやり方などを理解できるようになることから、指導係の負担軽減にもつながるでしょう。

また、マニュアルを用いることにより特定のスタッフでなければ対応できない属人化の状況も避けられます。

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マニュアルが見にくいことにより生じる不利益

マニュアルが見にくいと、さまざまな不利益が生じてしまう恐れがあります。特に以下に注意しましょう。

誤った対応が増加する

本来、マニュアルは誤った対応を避けるために効果的なものです。ですが、マニュアルが見にくいと本来の効果を発揮できなくなり、誤った対応が増加してしまう恐れがあります。

例えば、家電製品などのマニュアルがわかりにくければ操作間違いによって故障やケガが発生する可能性もあるでしょう。こういった製品を取り扱っている会社の場合、ユーザーからの問い合わせやクレームが寄せられる可能性もゼロではありません。

また、マニュアルに従って業務などを行うとしても、参照しているマニュアルが見にくいと記載されている手順を誤って理解し、間違った方法で進めてしまう可能性も考えられます。

生産性が低下する

マニュアルが有効活用できないようだと生産性が低下してしまう可能性があります。

例えば、社員向けにマニュアルを作成した企業では、それに従う形で業務を行うように勧めることになるでしょう。ですが、見にくいマニュアルは書いてあることがわかりにくく、要点についても把握しにくくなります。
特に画像や図、表などが使われておらず文章ばかりのマニュアルではどこに何が書かれているのか探すだけでも一苦労です。

こういったマニュアルを参照することにより無駄な時間がかかってしまい、生産性が低下する恐れがあります。

形骸化する

マニュアルを導入するにあたり避けなければならないのが、作成したマニュアルが有効活用されず形だけが残る形骸化につながることです。
マニュアルの作成には時間もコストもかかります。形骸化してしまえばそれらが無駄になってしまうため、できる限り形骸化しないための対策を取る必要があります。

形骸化してしまう原因はいろいろありますが、やはり見にくいために徐々に使う人が減ってしまうのが大きな原因といえるでしょう。このような状態になるとマニュアルの更新も行われなくなる可能性が高いです。
すると、マニュアルを使用した際、古い情報が掲載されていて誤った対応を行ってしまうことも考えられます。

見やすいマニュアルの特徴

見やすいマニュアルには共通した特徴があります。これからマニュアルを作成しようと考えているのであれば、以下の特徴を満たすものを作りましょう。
また、現在使用しているマニュアルが見にくいと感じる場合は以下が満たせていない可能性が高いので、見直しが必要です。

項目が整理されている

見やすいマニュアルは、一目で求めている情報がどこにあるのかわかりやすいものといえます。
そのために目次を作りましょう。目次一覧を見ただけでそこに書かれている内容がイメージできるものが理想です。
また、大項目から小項目へと順に整理するのも見やすいマニュアルにする上で欠かせません。

もうひとつ意識したいのが、MECE(mutually exclusive, collectively exhaustive)です。これは、重なることなくすべてを網羅することを意味します。
同じ情報が複数箇所に掲載されていたり、情報が不足したりしないようにしましょう。

見た目が統一されている

マニュアルの見た目が統一されているのも、見やすいマニュアルの特徴です。

例えば、各見出しやページで異なるフォントが使われている、文字サイズが大きすぎる・小さすぎるマニュアルは見やすいとはいえません。
一つのマニュアルで使うフォントは同一のものに統一しましょう。文字サイズについては見出しを少し大きくすると目的の情報がどこにあるのかわかりやすくなります。

マニュアル作成者が複数いる場合は共通のルールを作っておくことにより、異なる作成者でも同一のデザインに統一しやすくなるでしょう。テンプレートを用意しておくのもおすすめです。

文章を多用していない

文章ばかりのマニュアルは読むのに時間がかかるほか、わかりにくいと感じることもあります。そのため、適度に箇条書きや画像・動画、フローチャートといったものを活用することで見やすいマニュアルになります。

文章だと説明が難しいこともありますが、そういった場合は図や表などもうまく用いて見やすいマニュアルにしていきましょう。
一つずつ確認しながら進めていく必要があることに関しては、チェックリストを作成しておくと業務の漏れ防止にもつながります。

マニュアルが見にくい原因

作成したマニュアルが見にくいと感じているのであれば、何らかの原因があります。ここでは、代表的な原因を3つ解説します。

デザインが統一されていない・不要な装飾が多い

デザインが統一されていないマニュアルは、見ているだけで気になってしまいます。例えば、並べてある2つの画像がずれている、ページによってレイアウトが異なる、さまざまなフォントが使われているなどです。

マニュアルを作成する際に重視しなければならないのは、わかりやすさです。おしゃれにしようといろいろなフォントを使ったり、不要な装飾を行ったりする必要はありません。
文字の色や太さを変えたり、マーカーを引いたりするのも良いのですが、必要以上に行ってしまうと本当に強調したい部分がわからなくなってしまいます。

文字が多い

文字ばかりだと情報量が多いため、マニュアルを見るのがイヤになってしまうこともあるでしょう。見やすいマニュアルには適度に画像や表などが使われているほか、余白もあります。
余白をうまく活用することにより、どこが説明の区切りなのかわかりやすくなるだけではなく、スッキリとまとまったマニュアルに見せることが可能です。1ページすべてをびっしりと文字だけで埋めないように注意が必要です。

項目が整理されていない

項目が整理されていないマニュアルはどこに何があるのかわからず、求めている情報を見つけ出すのに時間がかかってしまいます。これはマニュアルを参照する方にとってストレスにつながるでしょう。

項目を整理する際は、大項目、中項目、小項目とわかりやすくまとめる必要があります。また、情報が前後するのもよくないので、文章の順番も考慮しましょう。

見やすいマニュアルを作るためのポイント

見やすいマニュアルを作るためにはいくつかのポイントがあります。例えば、以下を満たしたものであれば見やすくなるでしょう。

【ポイント】

  • どこに何があるかわかりやすいように目次を作る
  • 見出し(タイトル)は見やすく目立つデザインとする
  • 画像や表組を使用する
  • 注意事項など重要な情報を目立つデザインとする
  • 具体例を載せる

また、勘違いしやすいポイントがある場合は、具体例を掲載することによって理解を深められます。

読み手の目線で作ることが大切

マニュアルを作る際は読み手側の目線で作ると見やすくなります。実際にそのマニュアルを参照するのはどのような時か、どういったことに困っていて求めている情報は何かなどを考えましょう。

また、作成者が一人である場合、その人にとっては見やすいマニュアルであるものの他の人から見ると見にくいマニュアルになっている可能性も考えられます。こういった事態を避けるためには作成途中で他のスタッフにも確認してもらい、見やすいマニュアル作成につなげましょう。
実際にそのマニュアルを使用する人の意見を聞くのもおすすめです。

見やすさだけではなく、わかりやすさにもこだわる

フォントを統一し、画像や表などを使って見やすいマニュアルが作成できたとしても、内容がわかりにくいと活用できません。マニュアル作成において重要なのは、誰が見ても勘違いすることなく、内容が理解できることです。

例えば、読み手の判断に任せるような表現を使うと読んだ人によって解釈が異なってしまう可能性があります。曖昧な表現や回りくどい表現は避けましょう。

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見にくいマニュアルは活用しにくくなる

いかがだったでしょうか。見やすいマニュアルの特徴や見にくいマニュアルになってしまう原因などを解説しました。
実際に作成する際にはどのようなポイントをおさえておけば良いかなどがご理解いただけたかと思います。

ただ、自社で対応するのが難しいと感じているのであれば、ぜひフィンテックスまでご相談ください。マニュアル作成に関して総合的に対応可能です。
現在のマニュアルをより良く改善したい、自分たちで作成するのでアドバイスだけしてほしいといった方も、ご相談いただけます。

つい読んでしまうマニュアル作成のリーディングカンパニー、株式会社フィンテックス

監修者

監修者の写真

中丸 貴仁

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)

<略歴>

フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。 金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。 趣味は茶道。

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