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マニュアル作りでテンプレートを使用する3つのメリットと注意点

文書そのものを「テンプレート」化することができます。例えば、企業で毎日頻繁に利用する各種ビジネス文書には独自の「テンプレート」(フォーマット)があり、必要な部分だけ書き換えて使うことが多いのではないでしょうか。
マニュアルにも、同じように基となる「テンプレート」を準備しておきたいと考える方も多いようです。

操作マニュアルや業務マニュアルは、それぞれの製品や業務に応じた独自の内容になるため、一般的なビジネス文書のようなテンプレートを準備・活用することは簡単ではありません。
とはいえ、マニュアル作成に役立つさまざまな「テンプレート」を準備しておくことはできます。
今回は、マニュアル用の「テンプレート」について、その概要とメリットをご紹介します。

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目次
テンプレートでマニュアルを作成するメリット
マニュアル作成の流れ
マニュアル作成を行う際のポイント
マニュアル作成でテンプレートを使用する際の注意点
マニュアル作成のテンプレート例
見た目のテンプレート
目次構成のテンプレート
文言のテンプレート
まとめ

テンプレートでマニュアルを作成するメリット

マニュアルを作成するときにテンプレートを使用するメリットは次の3つです。

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メリット1:マニュアル作成が効率的になる

テンプレートを使用するとマニュアル作成が効率的になります。

イチから作成する場合は、デザインやフォーマット、記載するべき項目をすべて考えなければなりません。
しかしテンプレートを使用すれば雛形がすでに完成しているので、構成を考える必要はありません。
すぐにマニュアル作成に着手できます。

メリット2:マニュアルの品質が一定になる

マニュアルの品質が一定になることも、テンプレートを使用するメリットのひとつです。
テンプレートがなければ、マニュアルは作成者によりデザインやフォーマットが変わってしまいます。
また都度作っていると、記載するべき項目の抜けや漏れが生じかねません。

しかしすでに雛形が用意されていれば、常に同じ品質でマニュアルを作成できるでしょう。
一定の品質を保つためにはテンプレートを使用することが効果的です。

メリット3:統一感を出すことができる

テンプレートを使用すると、複数のマニュアルを作成する際にレイアウトを合わせられます。
社内の複数のマニュアルに統一感を持たせ、読み手にとって理解しやすいものに仕上げることができます。

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マニュアル作成に役立つツール

マニュアル作成の流れ

それでは一般的なマニュアル作成の流れを見ていきましょう。

STEP 1:基本となる情報を設定する

マニュアルを作成する際には、まず基本となる情報を設定します。
誰に対して、何を目的とするマニュアルであるかを決めてください。
そして記載するべき内容を洗い出して、手順を整理することも大切です。

基本情報の設定はマニュアル作成に向けての土台となる作業です。
目的を意識しながら、マニュアルとしての役割を果たせるようにしっかりと設定しましょう。

STEP 2:スケジュールをたてる

基本情報の設定が終わったら、作成のためのスケジュールをたてます。

作成完了の日程を設定し、必要なリソース(人的)を確保、役割分担を決めておくことで、他の業務による作業の遅延が起こらないようにするのが大切です。

作成を完了させなければならない日から逆算し、工程・工数を考えてスケジュールを設定してください。

STEP 3:構成(目次)の決定

次はマニュアルの全体の構成となる目次を作成するステップです。

わかりやすいマニュアルを作るためには、まずマニュアルの骨組みとなる構成を固めることが重要です。
時間をかけて納得がいくまで精査してください。

構成と目次の作成は一人で行うと、偏りが出てしまう恐れがあります。
チームで行うとさまざまな意見を取り入れられ、よりわかりやすく客観性のあるマニュアルになるでしょう。

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STEP 4:本文の作成

構成と目次の作成が完了したら、本文の作成に取り掛かります。
わかりやすくするためには、専門用語を使わないことと、時系列に掲載することがポイントです。

目次や構成がしっかりと作られていれば、肉付けしていくだけで本文が完成します。
あとは誰にでもわかるような平易な表現で本文を作成していきましょう。

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STEP 5:確認

マニュアルの本文作成が終わったら、内容の確認をしてください。
確認するべきポイントは次のとおりです。

【確認ポイント】

  • 記載するべき内容が記載されているか
  • 手順・数値に誤りがないか
  • 誤字脱字がないか

上記の内容を確認して、不備がなければマニュアルは完成です。

STEP 6:運用・検証・改善

マニュアルが完成したあと、運用を経て、効果の検証と改善を行っていきます。
作成が完了したら終わりではありません。
その後もより品質の高いマニュアルにしていくために、加筆や改善が必要となります。

実際にマニュアルを使用したうえでの効果を検証し、都度改善をはかりましょう。

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マニュアル作成を行う際のポイント

わかりやすいマニュアルを作成するためには、次の5つがポイントとなります。

ポイント1:5W1Hにしたがって作る

まずは「5W1H」を意識しながら作るようにしましょう。
「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「なぜ」「どのように」を説明するとわかりやすいマニュアルになります。

ポイント2:一度読んだだけで内容を理解できるようにする

伝えるべきこと、説明するべきことを明確にし、的確に説明するとともに一度読めば内容を理解できるのが良いマニュアルです。

時間をかけて読まなければ理解できないマニュアルは、読むのを敬遠されてしまいがちです。
マニュアルを開いてすぐに理解できるよう、なるべくわかりやすい文章を心がけてください。

ポイント3:重要なポイントは簡潔にわかりやすくする

説明の中でも特に重要なポイントは、簡潔にわかりやすくすることも大切です。
長々とした丁寧な説明は、マニュアルには適しません。
重要な項目を簡単に、わかりやすく解説することを意識しましょう。

ポイント4:誰が読んでもわかる内容にする

マニュアルを作成するうえでの基本は、「誰が読んでもわかる内容」であることです。

マニュアルを読むのは、マニュアルがなければ業務内容を理解できない人です。
専門用語の使用は避け、手順を省略しないことを意識しながら誰が読んでもわかる内容にしてください。

ポイント5:画像・動画・写真を活用する

わかりやすいマニュアルにするためには、画像・動画・写真を活用することも効果的です。
視覚的な要素は文字での説明よりも、パッと見た瞬間の理解度を高めます。
適宜、画像などを使用すると読みやすく、わかりやすくなるのでおすすめです。

マニュアル作成でテンプレートを使用する際の注意点

マニュアルの作成でテンプレートを使用する場合は、作成するマニュアルにあっているか確認することが大切です。

テンプレートは一般的な雛形です。
自社で記載するべき内容が、すべて網羅されているとは限りません。
また業務や業種によっては、対象のテンプレートが合わない可能性もあります。

テンプレートを使用する際には、目的や掲載するべき内容を精査したうえで、作成したいマニュアルにあっていることを確認しましょう。

マニュアル作成のテンプレート例

それではマニュアル作成のテンプレートについて、具体的な例をご紹介します。

SILAND.JP

WordとExcelで使用できるテンプレートを配布しているサイトです。
操作・運用に関するマニュアルが多く、さらにスケジュール管理表・工程表・見積表などもあるので幅広い用途で使えます。
表紙・目次・本文がセットです。

テンプレートとは言え、自社に則するようにカスタマイズもできます。
表紙から本文まで揃ったマニュアルを作成したい場合は、活用してみてください。

bizocean

Word・Excelに加え、PowerPointでも使用できるマニュアルテンプレートが揃っています。
Wordでは文書を、Excelでは点検マニュアルを、PowerPointでは操作マニュアルをメインに提供。
どのようなマニュアルを作りたい方でも、きっと使いやすいツールのテンプレートが見つかるはずです。

見た目のテンプレート

マニュアルの見た目、つまりページのレイアウト・デザインをテンプレート化しておくことができます。
マニュアル制作会社でマニュアルを作成する際には、まずページレイアウト・デザインの「テンプレート」を準備します。
テンプレートを準備しておくメリットは以下の2点です。

  • マニュアルの見た目が統一される:デザイン性があり、汎用性が高く、見やすくてわかりやすい
  • 簡易作業で同じ見た目を再現できる:複数人での作業でも、同じレイアウト、デザインを再現できて効率的

InDesign、Word等のアプリケーション(「DTPとは?(マニュアル作成編)」参考)の機能を使って、以下の情報を事前に取り決め、テンプレートとして準備しておきます。

レイアウト・デザインのテンプレート例

目次構成のテンプレート

目次構成は、マニュアルにとっては建物の骨組みとも言える重要な存在です。
マニュアルの全体像を瞬時に把握でき、流れが掴みやすいように作ります。また、読み手が必要な情報を探し出すためにも有効です。

マニュアルの目次構成には、いわゆる「」と呼べるような基本の構成があります。
操作マニュアルには操作マニュアルの、業務マニュアルには業務マニュアルの汎用的な「型」があります。
汎用的なマニュアルに必要な項目と、それらの掲載順も含めた「型」をマニュアル専門の制作会社は多く持っており、その型を基に、より分かりやすいマニュアルを効率良く構成することができるのです。
目次構成のテンプレート(型)を準備しておくメリットは以下の2点です。

  • 必要なコンテンツを確実に実装できる:品質の担保
  • 企画設計フェーズの時間を短縮できる:作業の効率化
操作マニュアル 目次例

文言のテンプレート

マニュアルでは、よく使われる表記・表現があります。
特に、操作マニュアルの場合には次のような記載をテンプレート化しておくことができます。

  • 商標に関する記述
  • 安全に関する記述
  • 操作手順の書き方
  • システム画面の項目解説

例えば、商標や安全に関する記載は、自社の複数製品のマニュアルで共有して、少しずつ書き換えながら使うことができます。
また、システムの操作手順文について次のような言い回しを決めておけば、表記・表現を統一することもできます。

【例】
STEP 1 「XXX」メニュー -> 「XXX」を選択します。※1
     「○○」画面が表示されます。
STEP 2 「XXX」を入力し、「XXX」ボタンをクリックします。※2
     ○○が実行されます。
※1:メニューを続けて選択する場合に「->」のように、次に進む記号の表現で統一する。
※2:入力のような操作をしてボタンをクリックするなど、異なる操作を続ける場合は「、」で区切る表現で統一する。

このように、自社独自の情報や解説方法をテンプレート化することは、マニュアルの品質アップにつながります。また、特に多言語展開する場合には、翻訳費の削減にもつながります。

  • マニュアルの書き方が統一される:品質の向上、読みやすさ
  • ライティングの時間を短縮できる:作業の効率化

まとめ

マニュアルの「見た目」「目次構成」「文言」のテンプレート化について、いかがでしたか。
自社内でマニュアルを作成する場合は、こういったテンプレートを多く準備、共有しておくことで、マニュアル作成業務の効率を上げることができるでしょう。

弊社は、マニュアル作成を専門で行う会社なので、多くのテンプレートをノウハウとして蓄積しています。
また、自社内にテンプレートを溜めるお手伝いも可能です。
興味のある方はぜひFintecsへお問い合わせください。

つい読んでしまうマニュアル作成のリーディングカンパニー、株式会社フィンテックス

監修者

監修者の写真

中丸 貴仁

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)

<略歴>

フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。 金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。 趣味は茶道。

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