USER CENTERED MANUAL®USER CENTERED MANUAL®

マニュアルアカデミー

  1. ホーム
  2. マニュアルアカデミー
  3. 事務部門の業務改善に効果的な8つの方法と意識したいポイント

業務改善

事務部門の業務改善に効果的な8つの方法と意識したいポイント

「事務業務が滞りやすいから改善したい」「より良い職場環境を目指していきたい」と考えた時に取り組みたいのが業務改善です。
事務作業の効率化にもつながるため、ぜひ実践していきましょう。

そこで、事務部門での業務改善を検討している方のため、実践するメリットと具体的な業務改善の方法、どういったポイントに注目すれば良いかなどを紹介します。
本記事を読むことで、事務部門の業務改善を効果的に進めていくためのポイントがわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

マニュアル作成のコツ

目次
事務部門で業務改善するメリット
事務部門で業務改善する方法
事務部門で業務改善する流れ
事務部門で業務改善する際のポイント
従業員に協力してもらいながら実行していこう

事務部門で業務改善するメリット

事務部門で業務改善することによって期待できるメリットは、作業時間の短縮、モチベーションの向上、利益率の向上です。
それぞれ解説します。

関連記事
業務改善とは?実施方法や役に立つおすすめのフレームワーク

メリット①作業時間の短縮

事務職は細かい作業が多く、行わなければならないこともたくさんあります。その結果、残業が発生してしまうケースもあるでしょう。
ですが、業務改善に取り組むことで作業時間の短縮が期待できます。

企業によっては、事務職の担当者が少なく、一人当たりの負担が大きくなっていることもあるはずです。しかし、業務改善で作業時間が短縮されれば負担を抑えられるので、人手不足を感じている企業にとっても業務改善はメリットがあります。
残業を減らすことにもつながるので、コスト面でのメリットも大きいです。

メリット②モチベーションの向上

毎日長時間労働が続くと、肉体的にだけではなく、精神的にも疲れてしまいます。業務改善で作業時間を短縮ができれば、長時間労働から解放されるので、従業員の疲労によるストレスを抑えることが可能です。

心に余裕ができると仕事に対して前向きに取り組みやすくなるので、従業員のモチベーション向上につながるメリットがあります。
モチベーションは仕事の質とも深く関係しているものです。業務改善によりモチベーションが向上すれば、仕事の質が高くなることも期待できます。

メリット③利益率の向上

業務改善で作業時間が短縮できれば、その分残業が減るので人件費を抑えられます。さらに、従業員のモチベーションが向上することによって生産性が高まり、利益率の向上につながることも多いです。

企業として上を目指していくためには、売上を増加させるだけではなく、そのために働いてくれる従業員を確保しなければなりません。多くの企業で人手不足の状態になっていますが、業務改善で作業時間を短縮できれば新規に採用しなくても人手を確保しやすくなるでしょう。

業務改善は何かと手間と時間がかかりますが、こういったメリットがあるため、積極的に取り組んでいくのがおすすめです。

事務部門で業務改善する方法

具体的に事務部門での業務改善はどういった形で進めていけば良いのでしょうか。中には簡単に実践できるものもあります。
ここではおすすめの方法を紹介するので、気になるものから実践してみてください。

データを整理する

どこにどのデータがあるのかわからないとデータを探すだけで時間がかかってしまうので、しっかり整理しましょう。データを探す時間は無駄以外の何物でもありません。
一つのデータ探しにかかる時間はそれほど長くないはずですが、小さな積み重ねが大きな無駄になってしまうので、注意しましょう。

一人ひとりがデータを管理するのではなく、データベースを活用するのもおすすめの方法です。データベースとは、企業において必要となる情報を蓄積したシステムのことをいいます。
共有すべき内容などもデータベースに登録しておくことで、簡単に誰でも参照可能です。

複数の検索条件を指定できるため、必要な情報にアクセスしやすくなるほか、必要に応じて自動的に処理するような設定も可能なので、業務改善に役立つでしょう。

定型作業を自動化する

手作業で行っている作業の中には、繰り返し行う定型作業もあるでしょう。こういったものは自動化することによって作業時間を短縮できます。

例えば、RPA(Robotic Process Automation)と呼ばれる技術を取り入れる方法があります。これは、RPAツールと呼ばれるソフトウェアを使用し、事務作業を自動化する技術です。

事務作業の中でも定型作業が占めている割合の多い企業の場合は、自動化することによって作業時間短縮が期待できるでしょう。例えば、1日当たり定型作業に30分かかっていた場合、10日で5時間も作業時間を短縮できることになります。
特に複数人が長時間の定形作業を行っている場合、それらをすべて自動化することで大幅な作業時間短縮につながるはずです。

タスク管理を徹底する

タスク管理を徹底することにより、業務の見える化につながります。個人で管理するのも良いのですが、タスク管理ツールを活用し、チーム全体のマネジメントを行うのも効果的です。

タスク管理ツールを使用すれば誰がどの作業を担当していていつまでに終わるのか分かるので、スケジュール通りに仕事が進んでいない従業員がいればフォローに入ることもできます。

ただ、タスク管理をするだけではなかなか作業時間の短縮にはつながりません。例えば、メールは一通ずつ対応するのではなく、確認時間を決めてまとめて処理するといった形で効率的なタスク処理にも取り組んでいくことが重要です。

ショートカットキーを活用する

すぐにでも実践できて効果的なのが、ショートカットキーの活用です。

例えばテキストをコピーする際、ドラッグで範囲を選択して右クリック、コピーと選択するのではなく「Ctrl+C」のショートカットキーを使用しましょう。他にも、選択範囲の切り取り・貼り付け、動作の取り消し・やり直しなどのショートカットキーもあります。

慣れるまでには時間がかかってしまうこともありますが、覚えて業務に活用できるようになると、非常に便利です。従業員の中にショートカットキーが活用できていない人が多いと感じる場合は、PC研修などを実践してみてはいかがでしょうか。

業務マニュアルを作成する

業務マニュアルを作成することによってさまざまなメリットがあります。
例えば、新人教育をする際にマニュアルを利用することで指導者側の負担が減りますし、複雑な作業であってもマニュアルがあればミスを抑えることが可能です。

また、属人化を解消するのにも効果的なので、一部のベテラン従業員に作業が集中していると感じる場合もマニュアルを取り入れてみると良いでしょう。
作成や管理には手間がかかりますが、業務を引き継ぎやすくなる、担当者が不在の場合でも対応できるなど、それ以上の効果が期待できます

各業務の担当者を見直す

現在の業務の担当者が適正ではない場合は、担当者の変更も検討しましょう。誰にでも得意な仕事と不得手な仕事があります。
スキルや能力が合わない業務を担当させてしまった場合、従業員の不満やストレスにもつながりやすくなるので、注意が必要です。

また、一人の担当者が複数の業務を担当していて負担が大きくなっている場合は、業務を分割して他の担当者を置くことで負担が軽減されます。

パソコン処理の能力を上げる

従業員のスキルがあったとしても、パソコンの処理能力が低いと作業が遅くなってしまいます。特に古いパソコンを使用している場合は、作業のたびに無駄な待ち時間が発生してしまうことがあるので、効率的に作業できません。

可能であれば、新しいパソコンに買い換えましょう。導入時のコストは発生してしまいますが、作業時間が短縮されるようになればそれだけ生産性も向上します
長期的な目線で見るとメリットのほうが大きいといえるので、前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

アウトソーシングを利用する

必ずしも自社で行う必要がない単純作業は、アウトソーシングを利用するのもおすすめです。単純作業に追われてコア業務に注力できなくなっているような場合は、特に効果的といえるでしょう。
また、自社で対応すると時間を要してしまう高度な知識と技術が求められる業務をアウトソーシングするのも一つの方法です。
人手不足が課題になっている場合 、新規に人を雇う選択肢もあります。ですが、その場合は採用に関するコストや手間、時間がかかるほか、人員の教育コストも考えなければなりません。
一方、アウトソーシングであればこれらの費用がかからないので、結果的に新規雇用より安く済むケースも多いです。

事務部門で業務改善する流れ

実際に事務部門での業務改善に取り組んでいく際には、全体の流れを確認しておきましょう。ここでは、一般的な流れを3つのステップで紹介していきます。

ステップ①現状の業務内容を整理する

まず行いたいのが、現状の業務内容の整理です。現在行っている業務をすべて棚卸ししていきましょう。

棚卸しを行うのは、該当の業務を担当している従業員です。
業務の中で問題が発生している場合は、その発生頻度や解決までにかかる時間、今行っている解決の方法などもヒアリングしておいてください。
また、従業員から現時点で困っていることや改善したいと考えていることなどがないか話を聞いてみましょう。
漏れなく行うため、大項目から小項目まですべて洗いだして記載していきます。

現在の業務内容を整理・把握することで、何が課題なのか見えてくるはずです。
例えば、業務に関わる工数の中で無駄なものがある、作業フローが適正ではないなどが挙げられます。
業務内容を整理すると属人化しているポイントも見えてくるので、このあたりも明確にしておきましょう。

ステップ②課題を整理して改善策を考える

業務内容を整理することで見えてきた課題をまとめていきます。課題を抽出する際は、時間がかかっている工程を探すと問題が起こっている部分を見つけやすくなります。
時間がかかりすぎている業務を見直すことで大きな時間短縮が期待できるので、優先して取り組んでいきましょう。

業務によっては、作業する人によってかかる時間が大きく異なるものもあります。そういったものは、マニュアル化するなどしてすべての従業員が同じ速さで業務にあたれるように工夫することも重要です。

どういった改善を行うことで課題を解決できるか考える際は、該当の業務を行う従業員から話を聞いてみることをおすすめします。

ステップ③改善策を実行して効果を検証する

課題と改善策が見えてきたら、実際に改善策を実行に移していきます。優先度が高いものから取り組んでいくようにしましょう。
改善することで大きな効果が期待できるものから優先して行い、その隙間時間などに短時間で終わる改善策を実行していくと効率よく実施できます。

また、改善策を実行するだけではなく、本当に効果があったのかも調べなければなりません。
例えばツールによる自動化を行った場合、どの程度作業効率が良くなったのか、作業時間が短縮されたのかなどを調べます。

業務改善は必ずしもうまくいくとは限らないので、業務の流れなどを変更したところ、かえって時間がかかるようになってしまうこともあるでしょう。そういった部分は見直しと実践を繰り返していきます。

事務部門で業務改善する際のポイント

事務部門で業務改善に取り組んでいくにあたり、いくつかおさえておきたいポイントがあります。ここでは、特に重要なポイントを3つ紹介します。

業務改善の目的を明確化する

はじめに、どういった目的で業務改善を行うのか考えていきましょう。目的を明確にしておかないと、何を改善すべきなのかが見えてきません。
また、課題の洗い出しをする際にも苦戦しやすくなります

例えば、新しい作業が加わるたびにミスが起こっている場合は、ミスをなくすことが目的になるはずです。そのためにはどうすれば良いかを考えて、対策を採っていく ことが業務改善につながります。

また、目的を定める際は、実現が難しいものを設定しないように注意しましょう。これまで3時間かかっている作業を1時間で行うなど無理な内容を定めてしまうと、従業員のモチベーション低下につながってしまいます。

関連記事
業務改善の目的とは?目標設定の流れと確認しておくべきポイント

コストパフォーマンスを意識する

業務改善のための施策では、費用をかけてでも取り組んだほうが良いものがあります。例えば、スペックの高いパソコンや複合機を導入すると費用がかかりますが、コストパフォーマンスに優れているものであれば、導入しても損にはならないでしょう。

業務改善では、将来的に経費削減が期待できるものの、導入時には設備投資や人材獲得のコストなどがかかってしまうこともあります。
たとえ費用がかかったとしても将来的に考えてメリットがあるのならば、購入や導入を検討していきましょう。
業務改善と経費削減を混同してしまうと、費用がかかる方法を避けてしまうことがあるので、注意が必要です。

業務改善のアイデアは1つずつ実行する

業務改善のアイデアが複数ある場合、それらをまとめて実行すると本当に効果があるのはどれなのかがわからなくなってしまいます
また、各アイデアが中途半端な状態になったり、やらなければならないことが複雑で続けられなくなったりすることもあるでしょう。

このような状態になるのを避けるためにも、業務改善のアイデアは1つずつ実行することを意識してみてください。

従業員に協力してもらいながら実行していこう

いかがだったでしょうか。事務部門で業務改善するメリットや、おすすめの方法を紹介しました。結果を出すためにおさえておきたいポイントなどもご理解いただけたかと思います。
業務改善は一人で行えるものではないので、従業員に協力してもらいながら取り組んでいきましょう。

業務改善を行った結果を見える化をするために、業務マニュアルにまとめていきましょう。マニュアルを作成して業務内容が標準化されることで、従業員のモチベーションを高めながら業務を効率化することが可能です。
フィンテックスでは、各種マニュアル作成を行っております。自社でマニュアル作成に取り組んでみようと思ったものの進め方がわからない、業務が忙しく時間が取れないといった場合もぜひご相談ください。

つい読んでしまうマニュアル作成のリーディングカンパニー、株式会社フィンテックス

監修者

監修者の写真

中丸 貴仁

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)

<略歴>

フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。 金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。 趣味は茶道。

記事一覧へ