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業務棚卸とは?手順や成功のポイントを、サンプルとともに解説

What is Business Process Inventory? Procedures and Key Points for Success, Explained with Samples
「業務改善をしたいが、何から手をつければいいかわからない」—そんなお悩みを持つ方は少なくありません。業務の現状を整理する「業務棚卸」は、改善の糸口を見つけるための重要なプロセスです。今回は業務棚卸の目的・手順・成功のポイントをまとめて解説します。
500社以上のマニュアル作成を支援してきたフィンテックスが作成した、業務棚卸用の業務体系表サンプルもあわせてご紹介します。

目次
業務棚卸とは
業務棚卸の手順
業務棚卸を成功させるポイント
よくある質問(FAQ)
まとめ

業務棚卸とは

業務棚卸とは、対象となる業務内容を洗い出して一覧化し、整理・分析するプロセスのことです。

業務棚卸の目的

業務棚卸の目的は、業務の現状を把握し、業務の効率化・改善を実現するための材料を集めることです。対象の業務について、いつ・どこで・誰が・何を・どのように遂行しているのかを細かく洗い出して見える化します。これにより、ムダ・ムラを発見し、改善すべきポイントを把握できるようになります。

業務棚卸によるメリット

業務棚卸を行うことで得られるメリットは多岐にわたります。

  • 業務効率化・改善につながる
    作業を見える化、比較することで、無駄な作業や非効率なプロセスが特定され、業務の効率化・改善につなげられます。

  • 適切なリソース配分
    業務の効率化により社内でのリソース配分が適正なものとなり、生産性の向上にもつながります。従来の人数のまま利益率や従業員の満足度がアップする効果も期待できます。

  • 属人化の解消
    誰が何を行っているかが明確になり、属人化しがちな業務作業の内容が社内できちんと共有できます。業務棚卸の結果を業務マニュアルに盛り込めば、その手順・ルールが明確になり、従来とは異なる担当者でも業務を実施できるようになります。

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業務棚卸の手順

Step1:計画を立てる

業務棚卸を始める前に、まずは計画を立てます。その目的や目標を明確にし、どの業務を対象とするのか、どのように進めるかを決定します。関係者と合意を取り、必要なリソースや期間を確保します。

Step2:フォーマットを準備する

業務棚卸の結果を記録・整理していくための「業務体系表フォーマット」を準備します。業務体系表は、各業務の担当者や詳細、現在の状態、課題なども記載できるように設計します。

業務体系表の代表的な項目は以下のとおりです。

  • 業務項目(作業レベルに応じて大・中・小に分類)
  • 目的
  • 担当部署・担当者
  • 使用アイテム/システム
  • 実施タイミング/条件
  • 所要時間
  • 実施場所
  • 作業手順
  • 注意点・コツ
  • 改善ポイント

500社以上のマニュアル作成支援実績をもとに作成した業務体系表のサンプルを、無料でご用意しています。「どんな項目を入れたらいいのかわからない」「一から作るのが大変」という方は、ぜひ見本としてご活用ください。

Step3:業務を洗い出して整理する

計画に基づいて業務をひとつひとつ洗い出し、業務体系表を使って整理します。各業務の目的、手順、使用ツール、担当者などを詳細に記録し、全体像を把握します。必要に応じて、既存資料の読み込みや現場の担当者にヒアリングして、情報を漏れなく洗い出しておきましょう。

  • 洗い出す業務項目のレベル(情報の粒度)を統一しておく
    細かい条件ごとの対応の分岐と大ざっぱな情報が混在すると、業務の整理・比較・課題分析が難しくなります。粒度はなるべく揃えておくことが、後の工程をスムーズにする鍵です。

  • 業務の重複や無駄に気付いたら、記録しておく
    責任者・棚卸担当者など、立場が違えば気づく課題も変わります。多角的な意見を漏れなく拾いましょう。

関連記事:
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Step4:業務上の課題や改善点を精査する

洗い出された情報を基に、現状の業務課題や改善点を精査します。どの業務のどの部分がボトルネックになっているのかを特定し、業務の流れや分担の具体的な改善策を検討します。

客観的に課題を精査し検討すると、さまざまな改善案を立てられそうです。

  • 作業の要不要を見直す
  • 作業の実施順を変更する
  • 担当者(役割分担)を変更する
  • 各種ツールの導入を検討する

業務の見直し方を体系的に考えるフレームワークとして「ECRS(イクルス)」があります。排除・結合・交換・簡素化の4つの視点で業務を整理する手法で、棚卸後の改善検討に活用できます。

関連記事:
業務効率化のフレームワーク「ECRS(イクルス)」とは?改善の考え方を解説
作業効率を劇的に上げる方法とマニュアル活用術

Step5:業務改善や引継ぎを実行する

業務棚卸で得られた情報を基に、業務改善を実行します。必要に応じて業務の引継ぎやツールの導入を済ませ、新しいプロセスを定着させます。業務改善は、一時的な対応では効果は出ません。改善の効果を定期的に評価し、必要な調整を加えながら継続していきましょう。

関連記事:
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業務棚卸を成功させるポイント

ポイント1:目標・目的を明確にする

業務棚卸によって何を達成したいのか、どのような結果・効果を期待しているのかを最初に明確にしておきましょう。

業務棚卸でよくある失敗のひとつが、「洗い出しを始めてみたものの、業務によって情報の詳しさにバラつきが出てしまう」という状況です。ある業務は大まかな括りで書かれているのに、別の業務は細かい手順まで記載されている——そうなると、後から全体を比較・分析しづらくなります。

「マニュアル整備のため」なのか「業務効率化のため」なのかによって、必要な情報の粒度や着目点が変わります。

たとえば、マニュアル整備が目的であれば、目的・手順・ルールを細かく洗い出す必要があります。業務効率化が目的なら、課題として感じている箇所を重点的に掘り下げる工程が重要です。

ポイント2:効果的なヒアリングで情報収集する

業務棚卸の着手前に押さえておきたいのが、対象となる業務の範囲・担当者・進め方の3点です。ここが曖昧なまま進むと必要な情報を得られず、棚卸が不十分な結果に終わるかもしれません。

進め方のポイントは、ヒアリング前の準備にあります。まず既存資料(業務規程・手順書・引き継ぎ資料など)を読み込み、わかる範囲で業務体系表を埋めておきましょう。事前知識があると、ヒアリング中に的を絞った質問ができるため、効率が上がります。

ヒアリングの際は、作成中の業務体系表を画面共有しながら進めることをおすすめします。聞き手と対象者が同じ表を見ながら話すことで、話の脱線や情報の取りこぼしを防げます。

ポイント3:結果を広く共有して改善検討する

業務棚卸の結果はチームや関連部署と共有し、社内の業務改善につなげましょう。

より多くの人に共有することで、関係者だけでは気付けないような課題・改善点が見つかるかもしれません。入社間もない新人に確認してもらえば、業務研修の機会にもなります。先入観のない視点からの指摘が、改善のヒントになることもあります。

ポイント4:業務マニュアルに結果を記録する

業務棚卸や業務改善の結果は、情報としてとりまとめて業務マニュアルに反映しましょう。

業務棚卸によって得られた業務の変更点・改善点が組織内ですぐに周知され、日ごろの業務に反映させることができます。

業務マニュアルが整備されていない会社では、マニュアル整備のチャンスにもなります。業務棚卸で出た結果は、必ず今後の業務に活かせるようにしてください。

ポイント5:自社内での実施が難しい場合には

自社内での業務棚卸の実施が難しい場合は、外部の専門家に委託することもひとつの選択肢です。委託先としては、業務改善を請け負うコンサルティング会社や、業務マニュアル作成を担うマニュアル制作会社などが考えられます。

外部に委託することにより、社内の工数は抑えながら外部の視点を取り入れることもでき、より客観的で効果的な棚卸が可能になるでしょう。

関連記事:
BPOとは何か 知っておくべき基本知識、導入メリットやトレンドを解説

よくある質問(FAQ)

Q:業務棚卸と業務の洗い出しは何が違うのですか?

A. 業務の洗い出しは、「どのような業務が存在するのか」をリストアップする作業を指します。
一方、業務棚卸は、洗い出した業務リストをもとに各業務の必要性や効率性を評価・分析し、改善策の立案までを含む、より広い活動です。
業務の洗い出しは、業務棚卸という大きなプロセスの中の一工程と捉えるとわかりやすいでしょう。

Q:業務棚卸にはどれくらいの期間がかかりますか?

A. 対象とする業務の範囲や部署数によって変わりますが、1部署・数10業務程度の規模であれば、ヒアリングから業務体系表の整理まで1ヶ月程度が目安です。最初から全社規模で進めようとすると負荷がかかりすぎるため、まずは小さな範囲から始めるのがおすすめです。

Q:業務棚卸は誰が担当するとよいのでしょうか?

A. 現場の業務内容を最もよく知っているのは担当者本人ですが、棚卸表の整理や進行管理は、現場から一歩離れた立場の方が担うとスムーズに進みます。現場担当者だけで進めると、当然の業務として書き出し漏れてしまうおそれがあるためです。

Q:業務棚卸でよくある失敗には、どのようなものがありますか?

A. 代表的な失敗のひとつが、業務によって情報の粒度(詳しさ)にばらつきが出てしまうことです。ある業務は大まかに、別の業務は細かい手順まで書かれていると、後から比較・分析しづらくなります。
事前にフォーマットと書き出しの方針を統一しておくことが、この失敗を防ぐポイントと言えるでしょう。

Q:業務棚卸の結果はどのように活用すればよいですか?

A. 棚卸の結果は、ボトルネックの特定や業務改善案の検討に活用できます。また、業務マニュアルの整備や更新のきっかけにもなるでしょう。手順やルールを明文化することで、属人化の解消や新人教育の効率化にもつながります。

まとめ

業務棚卸は、現状の業務を「見える化」し、改善への糸口を見つけるための重要なプロセスです。目的・手順・フォーマットをきちんと整えてから取り組むことで、属人化の解消や業務効率化につなげることができます。

まずは小さな範囲から始め、結果を業務マニュアルに反映することで、改善の成果を組織内に定着させていきましょう。

「業務棚卸からマニュアル作成まで、一連の流れを試してみたい」という方には、フィンテックスのかんたんマニュアル作成サービス「ハナスマ」がおすすめです。50分間の業務棚卸のヒアリングからマニュアル化までの流れを体験できます。

フィンテックスでは、事前の業務洗い出しや体系整理から、業務マニュアル・業務フロー図の作成まで幅広く対応しています。業務棚卸を含むマニュアルコンサルティングもお気軽にご相談ください。

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フィンテックスの業務棚卸・体系整理の支援実績

  • 業務マニュアル

    A社(産業廃棄物処理業者)
    業務体系整理と業務フロー作成

    煩雑な既存資料を読み解きながら、取材によって得た情報をアドオンして業務を体系的に整理し、短期間ながら、約1,500ページの業務フロー資料にまとめ上げました。各部門責任者様へのインタビュー、および現場での徹底的な取材力にご評価をいただきました。

  • 業務マニュアル

    C社(芸能事務所)
    特殊業務の体系整理と業務マニュアル作成

    事務所運営、タレント管理という特殊業務について、各業務の実作業者へのアンケート、および徹底したヒアリング取材を実施。週に一度の定例会や読み合わせ会など、丁寧な対応を経て、言語化しづらい業務のマニュアル化を実現しました。

監修者

監修者の写真

中丸 貴仁

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)

<略歴>

フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。 金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。 趣味は茶道。
月刊エコノミスト・ビジネスクロニクルで取材していただきました。ぜひご覧ください。
https://business-chronicle.com/person/fintecs.php

公式SNS

フィンテックスでの取引実績

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